ついにタイイング!「スローループ」4巻の補足追記解説 フライフィッシングから離れちゃう?
フライフィッシングの醍醐味であるタイイングに突入したり、かと思えば普通に海のエサ釣りをしていたり…どうなるどうするという感じで4巻もあっという間でした。特にタイイング周りで補足したいことが山ほどあるので、ボリュームオーバーしそうなのでいかに抑えるかが大事になりそうです。タイイングもやってみたいという初心者さんにはうってつけの内容にしたいところ。
このバイスはレンゼッティ?
フライタイイングにおいて、バイスの良し悪しというのが非常に大事になってきます。初心者セットのものでも構いませんが、長く使うことを考えるとしっかりしたものを購入したいところです。
回転機構や触り心地などで様々な種類がありますし、同じブランドやメーカーでもピンキリです。例えば国内ティムコですと、入門グレードとしてソリッドバイス、高級グレードとしてTMCバイスIIといった感じ。
昔からのフライマンとしては「ダイナキング」をおすすめする人も多いでしょう。
先端が細かく動作するような機構になっているものは総じて高級で、シンプルな形状だと安い感じです。
机に挟み込むクランプ型か、自立するペディスタル型でも多少変わってきます。
個人的なおすすめは、アメリカのリーガルバイス。スプリングレバー式で、フックのホールドが簡単ですし、回転方向も気に入っています。
作中のバイスはレンゼッティの入門モデルかな?という感じです。
その後のシーンではダイナキングのものに変わっている摩訶不思議な現象も起きています。
ハックルはホワイティングを参考? ハックル沼は深いので注意
おそらくホワイティングのハーフサドルを参考にして描いているのかな、と思います。
ハックル沼は、浸かりきって浮上できなくなった人間が述べるのもアレですが、深いので注意です。もし必要でしたら、少しだけ入っている安いやつで十分構いませんので。
ですが、ハックルにハマらせるための沼記事も検討しています。皆でニワトリを愛でましょう。
ほかタイイングシーンはよく描けています。もっと参考にしたい場合のおすすめ書籍はこちら。
エルクヘアのスタッキングは机に叩きつけなくてOK
作中ではスタッカーを机に叩きつけてスタッキングしていますが、ダイソーのDIYコーナーに売っているミニハンマーを下から叩いてもきれいに揃います。音は避けられませんが、振動は避けられると思います。
エルクヘアではなくカーフテイル(牛の尻尾)になると全然揃わないので、むしろその方法のほうがいいくらいです。
エルクヘアカディスのスレッドは引っ張りすぎ注意
初心者向けタイイングフライとしてはエルクヘアカディスがよくおすすめされていますが、工程数も多いのでなにげに上手く巻くのは難しいです。
エルクヘアをフレア(広げる)させたあとの巻締めで下に強くボビンを引っ張るのですが、強すぎると当然切れるので注意。
スレッドは様々な種類がありますが、よく見かけるユニスレッドを例に上げると、8/0は本当に要注意。手でも切れる強度です。その代わり細いので小さめのフライに重宝。6/0くらいになれば太めで切れにくいですが少し巻き数が増えただけで全体的に厚みが出てしまうので一長一短。フライというか釣りの世界は小は大を兼ねるので、8/0で気をつけながら巻いていくのがいいのではと思います。
3/0というのもラインナップに存在しますが、かなり太いので使用目的は限られます。
子供オンリーのキャンプはたしかに危ない
相手は自然ですので、作中の描かれ方以上に危険を考えて慎重に行動しなければいけません。盛夏・晩夏シーズンですと川遊びをしている若者集団をよく見かけますが、毎年事故も起こっているように、川は生易しいものではありません。一方で、装備を整え、細心の注意を払えば、歯ごたえのある相手として楽しませてくれます。
餌はたしかによく食うけど・・・
初心者に釣らせる系の池でエサ釣りに狂ったように反応する光景を見て、餌はいいなあなんて思ったりしますが、意外とそうでないエリアで餌を投げても狂ったような反応をしないものです。餌がなんでも絶対優勢かというとそうでもないと思います。ちょっと強がりも入っています。
エッグフライは本当にビギナー向けでどこでも釣れるのか インジケーターは入門にピッタリ
このシーンではシールマーカータイプのインジケーター(目印)をつけてルースニング(フライのウキ釣り)を行っています。フライは、エッグフライ。
よく言われるのが、エッグフライは初心者向けでどこでも釣れるというような言動ですが、実際そこまで簡単ではありません。エリアによって合う合わないがあり、てんでだめということもしばしば。エッグが効くならなんでも効くとも言えますし、エッグのみが合っているというパターンも無いこともないですが、エッグこそ初心者向けの裏技至高フライということは決してありません。
マーカーは、描かれているのはティムコの四角いタイプ(ストライクディテクター)だと思います。いろいろありますので、シールタイプ、ファサファサ系とか、合っているのを試してみるといいかもしれません。ウキ釣りなので飽きやすいのは注意。やはり、ドライフライにガバッと食ってくるのこそ至高と考えるフライマンは多いです。個人的にはドライフライ至上主義ということもありませんが、湖ですとその傾向はあります。管理釣り場なんかはいろいろ試して遊びたいな、と感じるほうです。
エッグフライをチョイスする場面としては、裏の裏みたいな感じですね。ほぼ毎回フライボックスに忍ばせていますが、あれもこれも効かないときの奥の手というか。主力や2番手になることはない感じです。
エッグフライのタイイングも何気に難しく、しっかりボール状にしようと思うとなかなか難しいです。それこそ以前パーマークさんの記事で見かけた気がします。いろいろとローカルなタイイングテクニックがあるので、アンテナを広く張っておくことが大事です。
同行者が釣れれば満足、になる
あくまで個人的ですが、ある程度慣れると、よっぽど普段知らない間柄でもなければ、自分の釣果はほどほどで満足し、むしろ同行者の釣れ具合が気になるようになりました。みんなで楽しめたかどうかというのが、重要なんですね。
川の音は本当に壮大
源流部はとくに、周囲を木々に囲まれて反響するのか、岩岩とのぶつかりあいによるものか、川の音はすごいです。轟音というに相応しいです。作中のように眠れないほど轟音というのはよっぽどだと思いますが。
おすすめとして、泊りがけのときは耳栓を持参したほうが無難です。
フライフィッシングは知識・経験・技術マウントの傾向
あくまでフライフィッシング布教目的として好意的に捉えるべきですが、たしかに得てしてマウントのようなものを見かけることはあります。それほど、多方面に奥の深い釣りなのです。
もはや生き字引くらいの年齢になっている方も多いので、ありがたく聞くのが無難でしょうね。
数釣りか?大物釣りか?
基本的にわがままな生き物なんですよ、人間とは。釣れなければ悔しいし、釣りすぎても疲れる。
大物がツ抜け(つで数える9以上、要するに10匹以上釣り上げること)すれば大概は満足で、個人的にはもう大物5匹くらいで1日の釣りとしては満足。小物のみのフィールドでしたら20くらいは釣りたいかな、という感じ。数もサイズよりも、釣れない時間帯が無いというほうが重要かもしれません。コンスタントに釣れるけど、釣り飽きない。それが理想です。
いやあ、都合のいいわがままな生き物ですね、人間とは。
フライから他のメジャーな釣り方は、アリ
個人的にフライルアーにチャレンジしてみたり、ダイソールアーの隆盛によりシーバスやソルトルアーも興味が出てきました。別にフライフィッシングに固執することはなく、他の釣り方もどんどんチャレンジしてみるでしょう。パーソナルスペースやルールの問題でフライフィッシングは釣り人口以前にNGになっている場合も多いですから。
いずれにせよ、大概がフライフィッシングに帰結するんです。圧倒的に釣れますからね。
読んでいる時は、他の釣りもやっちゃうのか〜と若干物悲しくなりましたが、そうか、フライフィッシングの良さを再確認させるためのトラップか、とこれを書いていて納得しました(笑)。
車酔いは横になるべし
朝が早かったりするとどうしても車酔いになりやすい感じですね。おすすめは完全に横になってしまうことです。車にギュウギュウ詰めで移動してる時はご愁傷さまです。
酔い止めは・・・効いてるのか個人的にはわかりません。おまじない程度です。
湖は3Xのウソホント
3Xは、見切られます。以上! と言いたいのが本音。
やりとりを慎重に行えば5Xでも問題ありません。間を取って4Xでもいいかも?
とにかく、3Xにした途端に見切られることが多い気がします。
実際、5Xでも50UPや60弱くらいを問題なく上げています。よっぽど見切られたくないときは6Xまで落とします。適切なドラグ調整でしっかり魚を疲れさせるのがポイントです。
なので、大物がかかるフィールドはドラグ調整がしっかり簡単にできるワンウェイタイプのリールがおすすめです。
ドラグというのは、糸が出ていくときのブレーキの力加減のことで、ドラグノブというのはその調整ツマミ。
フライリールのドラグにはいろいろな機構がありますが、クリックやワンウェイが多いです。クリックはいかにもフライリールという、カリカリ・ギーギーと音が出るものですが、ブレーキ機能としては期待できないので、渓流など大物がかかりにくいフィールドや趣味向き。
クリックタイプの最安価なもの 大物がいないフィールドに
ワンウェイのおすすめリール ずっと使える
よそ見しているときに限ってアタる現象はある 殺気の問題?
殺気だの気配だの非科学的なものを信じざるを得なくなります。本当に、よそ見しているときや油断しているときに限ってガツーン!と当たって、当然合わせが遅れてバレ。何度悔しい思いをしたことか。
リトリーブ(沈むフライを投げ、アクションをさせながら引っ張ってくる)の釣りの最後の最後、キャストしようと早めに引っ張ったら食ってくるとか。しょっちゅうです。
さて次は、これの執筆時点でつい最近発売したばかりの5巻。タイイングが表紙なので楽しみすぎます。
スローループ 1巻
まんがタイムきらら勢としてもどうやら久々の期待良作らしいです。可愛く、たのしく、フライフィッシング。
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