ページが見つかりませんでした | 初心者大歓迎!フライフィッシング攻略情報 https://flyfishing.link 初心者大歓迎!フライフィッシング攻略情報 Sun, 09 Jan 2022 04:20:26 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=5.9.9 https://flyfishing.link/wp-content/uploads/2021/09/cropped-icon-32x32.png ページが見つかりませんでした | 初心者大歓迎!フライフィッシング攻略情報 https://flyfishing.link 32 32 「スローループ」1話放映記念! 5巻でこはるが巻いていたオジリナルフライをタイイングして再現 https://flyfishing.link/slowloop-vol5-koharu-fly/ https://flyfishing.link/slowloop-vol5-koharu-fly/#respond Sun, 09 Jan 2022 04:15:48 +0000 https://flyfishing.link/?p=557

つい先日、フライフィッシングを題材にしたアニメ「スローループ」がめでたく放映開始となりました。それに便乗して、原作5巻にて、主人公のひとり「こはる」が巻いていたオリジナルフライを巻いて再現してみることにしました。

今回巻いた こはるオリジナルフライの概要と研究

コミックスの第5巻のタイイングシーンにて、こはるがさまざまなマテリアルをピックアップしてオリジナルフライを巻いているシーンがあります。結果から言えば、とても初心者オリジナルとは思えないちゃんとした構成です。

ふつう、慣れていない初心者が好きにマテリアルを使うと、いくらいままで見本があったとはいえどいろいろ使ってしまいたくなるもの。それを的確に効果的なものだけピックアップしたのはすごいところです。

こはるオリジナルフライのレシピ

  • フック:TMC3769SP-BL #12
  • ビーズ:手芸用クリアタイプ
  • ワイヤー:レッドフリーワイヤー0.15
  • カッパーワイヤー:Uni Soft Wire 7gr #33 Sm Copper
  • ボディ:ヘアーラインアイスダブUV Rust
  • テール:フェザントテール
  • フロントハックル:リングネックフェザント パッチ

こはるオリジナルフライのタイイング

フックにビーズを通し、バイスにセットする

レッドフリーワイヤーを少量巻く

リブ用のカッパーワイヤーを取り付ける

フェザントテールをテールに取り付ける

ボディ材をダビングし、巻きつける

スレッドと逆回転でワイヤーをリビングする。少しダビングを残しておくのがポイント

ワイヤーの端を隠すように巻き込んでワイヤーをカット

リングネックのフェザーを巻き止める。切れやすいので引っ張り過ぎに注意

ダブリングしてボディ側に流れるようにする

1回転だけして、スレッドでしっかり巻き止める

フロントフェザーを整形して完成

漫画との相違点など

基本的にパープル系のダビング材はあまり使う物ではないので、持っていなくても無理に買う必要はありません。それ以外はよく使うマテリアルばかりなので、これに合わせて買い揃えるのもアリでしょうね。

また、漫画ではフロントハックルが短くなっていますが、折り返しの技術を使わない限りは短くまとめることは難しいので、リングネックのボディフェザーであの短さを表現するのはちょっと面倒です。

ソフトハックル系の形状になってしまいますが、こちらでも十分釣れると思います。

それにしても、漫画キャラの持っている物を「手持ちで作れる」って最高ですね。

ルアーですとコラボルアーのようにして絶対買わなきゃいけないでしょうから。

そういう意味で、フライマテリアル各社がスローループタイアップでマテリアルを出すことはあるのでしょうか。タックルや初心者向けセットは発売されてもいいような気はしますけどね。

スローループ 5巻

いよいよ本格的なタイイング。ところが、また海に!? フライオンリーマンとしては歯がゆいながら、表紙にリングネックフェザントのコンプリートが描かれるかわいい漫画なんて後にも先にもスローループだけでしょう。

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タイイングシーンが最高の表紙!「スローループ」5巻補足解説 ハンティングとの相性は https://flyfishing.link/slowloop-vol5-append/ https://flyfishing.link/slowloop-vol5-append/#respond Sat, 01 Jan 2022 01:45:11 +0000 https://flyfishing.link/?p=409

5巻の表紙は最高ですね。まさかタイイングシーンが漫画の表紙になるとは。急にまた海でヒラメやったり、後半にハンティングの話になるなど、バラエティ豊かで面白く、あっという間に読み終わってしまいました。タイイングシーンに偏り気味ですが、今回も勝手に補足解説を進めていきます。

自然渓流型のフィールドはリヴァスポット早戸でほぼ確定っぽい

台風被害があったと判明するシーンもあり、神奈川が舞台ということもあって、この場所はリヴァスポット早戸がモチーフで間違いないと思います。

2019年の台風19号では、残念ながら関東のさまざまな自然系フィールドが甚大な被害を受けました。私のほぼホームだった赤久縄、群馬・栃木北部の山奥系の釣り場、そして今回の早戸なんかは顕著で、再開まで相当な日数を要したようです。自然の形状を生かした管理釣り場で遊べるのは幸せなことだと噛み締めなければいけないですし、慣れているとはいっても、決して油断してはいけません。

マッチングザハッチ その本質

このシーンではフライフィッシングにおける超基本である「マッチングザハッチ」について言及しています。特にワードとしては出てこないのが意外です。要するに、魚がなんの虫を食っているのか観察してフライをセレクトしようというもの。

教科書の1ページめのような内容なんですが、実は個人的にはまったく相反する考え方も持っています。

もちろん基本的にはマッチングザハッチ、マッチザハッチとも言いますが、考え方は合っていると思います。要するに、魚が食べたいものを流すということです。ところがそれは、今流れて捕食されている虫を模したフライを流すということでは必ずしも無いことがあるのです。

どういうことか。

そもそも魚は超賢く、本物かフライかどうかなんてほぼ見極めており、むしろついさっきまで食っていたのに似てるけど明らかに針がついてておかしいようなものが流れてきたら違和感で食わないというもの。

釣り人としてはマッチさせたつもりが、魚にとっては本物との微妙な差が逆に違和感になるのです。それよりも、普段食べてる経験が魚自身にはあるが、今日はまだ流れてきていないという虫をイミテート(模した)したフライを流すと食ってくるのでは。ということです。

もちろんそれは魚のスレ具合、フィールドに依るということですね。スレているからそういう現象が起こるのです。しかしそれも矛盾を孕んでおり、スレていなければマッチさせずとも興味本位でなんでも食ってくる、とくに源流部の魚はそんな感じ。スレているから魚の基準でセレクティブになっているという。

結構重いテーマですが、結局はスレ具合なんですよね。関東のメジャーフィールドで叩かれまくっているようなところは、なかなか思うような釣りができないことが多いと思います。

マラブー その本質

こう言ってはなんですが、あまりにマラブーが強すぎて、高いマテリアルが必要なフライパターンが虚しくなることもあります。マラブーは多色展開とはいえ1パックあたりは相当安いです。

アキスコ(AXICO)<キャナル(CANAL)<ネイチャースピリット(NatureSpilit)の順で質が高く値段も上がりますが、アキスコのものでもアピール力は十分。こだわると、マラブーのどの部分を使うとか、マラブーの質とか、かなり重要になってきて、マラブー1枚から左右1個ずつしかフライが巻けないという人もいますが、ケチれば8個くらいは余裕で巻けます。そのマラブーが数枚入って300円そこらなので、驚異的です。同色は5個くらいフライボックスに忍ばせれば十分なので使い切ることもなかなかないでしょう。ウェットフライなので繰り返し使えますし。

ただでさえ釣れるのにコスパがいい、タイイングの楽しみは何処へ、という嬉し悲し・痛し痒しなのが、マラブーの本質です。

ただ一口にマラブーといっても、マラブーリーチ、ウーリーバガー系、アオミドロ系などなど、バリエーションがありますし、ウエイトの量、ビーズの有無、テールの長さなど言い出すときりがないので、ちゃんと奥深いパターンでもあります。

ただ、初心者が巻いたようなものでも、平気でバシバシ釣れる、まずもってルアー釣りに優位性を感じる釣り方かもしれません。もちろんドライが釣れない釣り場に限りますけどね。

唯一、手返し(繰り返し投げる効率)のみはルアーに劣ります。まあ、それもキャストテクニック次第ですが・・・

スマホ水没と対策

釣りと関係ない話題ですが、水没したからアウトなのではなく、回路に異常がなければ大丈夫なので、よく拭き取った上で乾燥剤と合わせてジップロックに入れておけば案外治ります。

LOOP Qリール 超おすすめ

これはループ(LOOP)の入門グレード、Qリールです。もしくはGリール。非常におすすめです。

これ一個でずっと通せると思います。これ以上のグレードはこだわりです。そこがスピニングやベイトと違って意外と高望みしなくて済むコスパの良さなんですよね。

フライフィッシングとハンティング

山賊ダイアリーという漫画が好きでよく読んでいましたが、ハンティングも非常に興味があります。住環境をまるごと変えなければならないのでなかなか大変ですが、いずれはやってみたいですね。

ハンティングで得られるマテリアルは作中であるようにキジやカモや鹿くらいのもので、結局は海外系は市販品に頼ることになります。鳥類はコンプリート1枚あればかなり使えるので、マテリアル目的というのはなかなか難しいかも?

コンプリートスキンとバラ売り

まさにコンプリート売りあるあるの画像です。尻尾が長いので袋からはみ出ています。これがまたフライフィッシングらしくて最高です。フライフィッシングのショップでワクワクする人は本当にフライフィッシングに向いていると思いますので、ぜひプロショップに足を運んでみてください。

コンプリートでは文字通り鳥すべての素材が取れますが、結構余る部分も多いですし、巻かないパターンだと一生使わないということもありえます。バラ売りのほうが何かと都合がいいです。

ただ、コンプリートは、夢とロマンの塊です。

レッドワイヤー リードワイヤー

鉛のleadは発音的にはレッドワイヤーですが、リードワイヤーとするのも見かけます。同一です。

ただ、鉛の環境負荷というのも叫ばれており、そもそも魚釣りをする時点でどうかという話ですが、レッドフリーワイヤーというものもありますので、そちらを選ぶのもアリです。

魚の選択なんてわかりっこない でもある程度絞るのが技術 麻雀のよう

魚と意思疎通が取れない以上は、基本的には普段食べているベイト(餌)をイミテートするしかありません。それをあれこれ想像して、魚と対決するのが釣りの醍醐味の一つなのです。時間は有限で戻せないので、なるべく正しい選択することが重要となりますが、運否天賦みたいなものもあるでしょうし、ある意味、運7技3と言われる麻雀に親しいものがあるかもしれませんね。

テンカラとの関係

どう例えるべきか難しいものですが、野球とソフトボールのような感じでしょうか。

ほぼほぼ同一で、レンジの自由が効くフライに対してレンジは固定ながら手返しはよく職人気質で和風なテンカラという感じ。テンカラでフライフィッシングの西洋毛鉤を使ってもいいですし、逆もOK。テンカラでは逆さ毛鉤と呼ばれるフォルムのものを使うようです。

要するに川魚は毛鉤的な奴なものを好むということです。

オリジナルはオーバードレッシングに注意

マテリアルを色々買っていくとどうしても使いたくなるもの。

基本的にはなるべくシンプルに仕上げたほうがいいのですが、あれもこれも使いたくなってしまいます。

そうすると「オーバードレッシング」という状態になります。フライでマテリアルをつけることをドレッシングと言い、ドレッシングしすぎた状態ですね。

足し算のように、マテリアルをつければつけるほど釣れるということはありませんが、使ってみたければ使ってみる、それが一番です。相手をしてくれなければどんどん変えていけばいいわけです。

そういう意味でも、やはり初心者のうちは初心者を受け入れてくれる管理釣り場で、マスを釣り上げる経験を重ねるべきでしょうね。

アニメ各話解説も執筆予定

1月7日からスタートするスローループ、アニメの各話も随時解説していく予定ですが、単行本でいうところのどこまでやるのでしょうか。楽しみですね。

スローループ 5巻

いよいよ本格的なタイイング。ところが、また海に!? フライオンリーマンとしては歯がゆいながら、表紙にリングネックフェザントのコンプリートが描かれるかわいい漫画なんて後にも先にもスローループだけでしょう。

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ついにタイイング!「スローループ」4巻の補足追記解説 フライフィッシングから離れちゃう? https://flyfishing.link/slowloop-vol4-add/ https://flyfishing.link/slowloop-vol4-add/#respond Sat, 01 Jan 2022 01:22:42 +0000 https://flyfishing.link/?p=405

フライフィッシングの醍醐味であるタイイングに突入したり、かと思えば普通に海のエサ釣りをしていたり…どうなるどうするという感じで4巻もあっという間でした。特にタイイング周りで補足したいことが山ほどあるので、ボリュームオーバーしそうなのでいかに抑えるかが大事になりそうです。タイイングもやってみたいという初心者さんにはうってつけの内容にしたいところ。

このバイスはレンゼッティ?

フライタイイングにおいて、バイスの良し悪しというのが非常に大事になってきます。初心者セットのものでも構いませんが、長く使うことを考えるとしっかりしたものを購入したいところです。

回転機構や触り心地などで様々な種類がありますし、同じブランドやメーカーでもピンキリです。例えば国内ティムコですと、入門グレードとしてソリッドバイス、高級グレードとしてTMCバイスIIといった感じ。

定価7万オーバー!!

昔からのフライマンとしては「ダイナキング」をおすすめする人も多いでしょう。

先端が細かく動作するような機構になっているものは総じて高級で、シンプルな形状だと安い感じです。

机に挟み込むクランプ型か、自立するペディスタル型でも多少変わってきます。

個人的なおすすめは、アメリカのリーガルバイス。スプリングレバー式で、フックのホールドが簡単ですし、回転方向も気に入っています。

作中のバイスはレンゼッティの入門モデルかな?という感じです。

その後のシーンではダイナキングのものに変わっている摩訶不思議な現象も起きています。

ハックルはホワイティングを参考? ハックル沼は深いので注意

おそらくホワイティングのハーフサドルを参考にして描いているのかな、と思います。

ハックル沼は、浸かりきって浮上できなくなった人間が述べるのもアレですが、深いので注意です。もし必要でしたら、少しだけ入っている安いやつで十分構いませんので。

ですが、ハックルにハマらせるための沼記事も検討しています。皆でニワトリを愛でましょう。

ほかタイイングシーンはよく描けています。もっと参考にしたい場合のおすすめ書籍はこちら。

エルクヘアのスタッキングは机に叩きつけなくてOK

作中ではスタッカーを机に叩きつけてスタッキングしていますが、ダイソーのDIYコーナーに売っているミニハンマーを下から叩いてもきれいに揃います。音は避けられませんが、振動は避けられると思います。

エルクヘアではなくカーフテイル(牛の尻尾)になると全然揃わないので、むしろその方法のほうがいいくらいです。

エルクヘアカディスのスレッドは引っ張りすぎ注意

初心者向けタイイングフライとしてはエルクヘアカディスがよくおすすめされていますが、工程数も多いのでなにげに上手く巻くのは難しいです。

エルクヘアをフレア(広げる)させたあとの巻締めで下に強くボビンを引っ張るのですが、強すぎると当然切れるので注意。

スレッドは様々な種類がありますが、よく見かけるユニスレッドを例に上げると、8/0は本当に要注意。手でも切れる強度です。その代わり細いので小さめのフライに重宝。6/0くらいになれば太めで切れにくいですが少し巻き数が増えただけで全体的に厚みが出てしまうので一長一短。フライというか釣りの世界は小は大を兼ねるので、8/0で気をつけながら巻いていくのがいいのではと思います。

3/0というのもラインナップに存在しますが、かなり太いので使用目的は限られます。

子供オンリーのキャンプはたしかに危ない

相手は自然ですので、作中の描かれ方以上に危険を考えて慎重に行動しなければいけません。盛夏・晩夏シーズンですと川遊びをしている若者集団をよく見かけますが、毎年事故も起こっているように、川は生易しいものではありません。一方で、装備を整え、細心の注意を払えば、歯ごたえのある相手として楽しませてくれます。

餌はたしかによく食うけど・・・

初心者に釣らせる系の池でエサ釣りに狂ったように反応する光景を見て、餌はいいなあなんて思ったりしますが、意外とそうでないエリアで餌を投げても狂ったような反応をしないものです。餌がなんでも絶対優勢かというとそうでもないと思います。ちょっと強がりも入っています。

エッグフライは本当にビギナー向けでどこでも釣れるのか インジケーターは入門にピッタリ

このシーンではシールマーカータイプのインジケーター(目印)をつけてルースニング(フライのウキ釣り)を行っています。フライは、エッグフライ。

よく言われるのが、エッグフライは初心者向けでどこでも釣れるというような言動ですが、実際そこまで簡単ではありません。エリアによって合う合わないがあり、てんでだめということもしばしば。エッグが効くならなんでも効くとも言えますし、エッグのみが合っているというパターンも無いこともないですが、エッグこそ初心者向けの裏技至高フライということは決してありません。

マーカーは、描かれているのはティムコの四角いタイプ(ストライクディテクター)だと思います。いろいろありますので、シールタイプ、ファサファサ系とか、合っているのを試してみるといいかもしれません。ウキ釣りなので飽きやすいのは注意。やはり、ドライフライにガバッと食ってくるのこそ至高と考えるフライマンは多いです。個人的にはドライフライ至上主義ということもありませんが、湖ですとその傾向はあります。管理釣り場なんかはいろいろ試して遊びたいな、と感じるほうです。

エッグフライをチョイスする場面としては、裏の裏みたいな感じですね。ほぼ毎回フライボックスに忍ばせていますが、あれもこれも効かないときの奥の手というか。主力や2番手になることはない感じです。

エッグフライのタイイングも何気に難しく、しっかりボール状にしようと思うとなかなか難しいです。それこそ以前パーマークさんの記事で見かけた気がします。いろいろとローカルなタイイングテクニックがあるので、アンテナを広く張っておくことが大事です。

同行者が釣れれば満足、になる

あくまで個人的ですが、ある程度慣れると、よっぽど普段知らない間柄でもなければ、自分の釣果はほどほどで満足し、むしろ同行者の釣れ具合が気になるようになりました。みんなで楽しめたかどうかというのが、重要なんですね。

川の音は本当に壮大

源流部はとくに、周囲を木々に囲まれて反響するのか、岩岩とのぶつかりあいによるものか、川の音はすごいです。轟音というに相応しいです。作中のように眠れないほど轟音というのはよっぽどだと思いますが。

おすすめとして、泊りがけのときは耳栓を持参したほうが無難です。

フライフィッシングは知識・経験・技術マウントの傾向

あくまでフライフィッシング布教目的として好意的に捉えるべきですが、たしかに得てしてマウントのようなものを見かけることはあります。それほど、多方面に奥の深い釣りなのです。

もはや生き字引くらいの年齢になっている方も多いので、ありがたく聞くのが無難でしょうね。

数釣りか?大物釣りか?

基本的にわがままな生き物なんですよ、人間とは。釣れなければ悔しいし、釣りすぎても疲れる。

大物がツ抜け(つで数える9以上、要するに10匹以上釣り上げること)すれば大概は満足で、個人的にはもう大物5匹くらいで1日の釣りとしては満足。小物のみのフィールドでしたら20くらいは釣りたいかな、という感じ。数もサイズよりも、釣れない時間帯が無いというほうが重要かもしれません。コンスタントに釣れるけど、釣り飽きない。それが理想です。

いやあ、都合のいいわがままな生き物ですね、人間とは。

フライから他のメジャーな釣り方は、アリ

個人的にフライルアーにチャレンジしてみたり、ダイソールアーの隆盛によりシーバスやソルトルアーも興味が出てきました。別にフライフィッシングに固執することはなく、他の釣り方もどんどんチャレンジしてみるでしょう。パーソナルスペースやルールの問題でフライフィッシングは釣り人口以前にNGになっている場合も多いですから。

いずれにせよ、大概がフライフィッシングに帰結するんです。圧倒的に釣れますからね。

読んでいる時は、他の釣りもやっちゃうのか〜と若干物悲しくなりましたが、そうか、フライフィッシングの良さを再確認させるためのトラップか、とこれを書いていて納得しました(笑)。

車酔いは横になるべし

朝が早かったりするとどうしても車酔いになりやすい感じですね。おすすめは完全に横になってしまうことです。車にギュウギュウ詰めで移動してる時はご愁傷さまです。

酔い止めは・・・効いてるのか個人的にはわかりません。おまじない程度です。

湖は3Xのウソホント

3Xは、見切られます。以上! と言いたいのが本音。

やりとりを慎重に行えば5Xでも問題ありません。間を取って4Xでもいいかも?

とにかく、3Xにした途端に見切られることが多い気がします。

実際、5Xでも50UPや60弱くらいを問題なく上げています。よっぽど見切られたくないときは6Xまで落とします。適切なドラグ調整でしっかり魚を疲れさせるのがポイントです。

なので、大物がかかるフィールドはドラグ調整がしっかり簡単にできるワンウェイタイプのリールがおすすめです。

ドラグというのは、糸が出ていくときのブレーキの力加減のことで、ドラグノブというのはその調整ツマミ。

フライリールのドラグにはいろいろな機構がありますが、クリックやワンウェイが多いです。クリックはいかにもフライリールという、カリカリ・ギーギーと音が出るものですが、ブレーキ機能としては期待できないので、渓流など大物がかかりにくいフィールドや趣味向き。

クリックタイプの最安価なもの 大物がいないフィールドに

ワンウェイのおすすめリール ずっと使える

よそ見しているときに限ってアタる現象はある 殺気の問題?

殺気だの気配だの非科学的なものを信じざるを得なくなります。本当に、よそ見しているときや油断しているときに限ってガツーン!と当たって、当然合わせが遅れてバレ。何度悔しい思いをしたことか。

リトリーブ(沈むフライを投げ、アクションをさせながら引っ張ってくる)の釣りの最後の最後、キャストしようと早めに引っ張ったら食ってくるとか。しょっちゅうです。

さて次は、これの執筆時点でつい最近発売したばかりの5巻。タイイングが表紙なので楽しみすぎます。

スローループ 1巻

まんがタイムきらら勢としてもどうやら久々の期待良作らしいです。可愛く、たのしく、フライフィッシング。

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料理推しがすごい「スローループ」3巻の補足情報!基本を抑えて楽しいフライフィッシングを https://flyfishing.link/slowloop-vol3-appendix/ https://flyfishing.link/slowloop-vol3-appendix/#respond Thu, 30 Dec 2021 08:21:09 +0000 https://flyfishing.link/?p=357 3巻もあっという間に読破。どうやら、サブテーマは料理で間違いない感じ。川魚のポピュラーな調理法から郷土料理まで、見るだけで美味しいです。

可愛い女の子たちと、お互い連れ子ありの再婚という難しい人間模様と、海メインのフライフィッシングと、魚料理。いやあ、テーマの据え方が前衛芸術すぎる!けど面白いです。

自然渓流を利用した管理釣り場はかなりおすすめ

管理釣り場というとどうしてもポンド(池)型を思い浮かべますが、自然渓流を利用したものはフライフィッシング向きですし、ワンランク上の釣り場として非常におすすめです。どうしても自然渓流ですと、誰か先輩や師匠に教わらない限り開拓が難しいところですが、管理釣り場の形態ですとハードルがグッと下がります。

駐車場やトイレといった施設面でも都合がよく、放流もあるでしょうから魚影(魚の量)の心配もありません。それでいて作中でも描かれていますが渓流ならではの釣り方の面白さが味わえるので、いいとこ取りな感じです。

関東ですとリヴァスポット早戸など、何箇所かある感じですね。

https://www.hayatogawa.com/

メンディング不要論もある

このシーンでは流れのある場所でキャストする際に重要な要素であるメンディングについて解説しています。まさかメンディングの解説をするほどちゃんとしてるとはと感心しましたが、実はこのメンディングも無理にすることはないという説もあります。というのも、長時間フライを流すことがそもそもナンセンスで、3秒以内の勝負を基本としたほうがいい、そのためメンディングのようなラインスラック(たるみ)の解消動作は不要という考え方です。都度打ち直し(キャストし直し)のほうがいいということ。

あと結構流れに勝てるようにメンディングするのって難しいんですよね。自在にラインを操作できるようになるという意味で、決して完全不要ではないですが、必須のスキルというわけでもない感じだと把握しています。

ティペットは持てない

構図や表情など、これぞ釣りという最高のシーンですよね。ただ実際、漫画の絵面(えづら)として仕方ないのは承知ですが、このように、ティペットを持って魚を持ち上げることは不可能です。民放の釣り番組を見ていると出演者の釣り人がそのように行っておりますが、それはブラックバスや海の魚を対象とした釣りで、ハリス(釣り針を結んでいる最先端部のライン)が太いからなせるのであり、フライフィッシングにおいては、基本的にティペット(ハリスをフライフィッシングではティペットと呼びます)の細いものを使うため、手を痛めます。最悪、スパッと切ります(痛)。

かかった魚は、ランディングネットにランディング(取り込む)して、フォーセップ(鉗子・かんし)を使って丁寧にフライを外してリリースしましょう。口にフライがかかっていて見えている場合は、簡単な針外しを使っても大丈夫です。フライを飲んでしまっている場合は、絶対にフォーセップです。

その後のシーンで魚の扱いについてはさすがにちゃんと解説しています。さすがハーミットさん監修。基本的に魚は素手で触るのはNG。とくにマス類は触ったところからやけど状態になって死に至ります。鯉は大丈夫らしいのですが、そもそも手が臭くなるので個人的にも魚を直に触るのは敬遠しています。

一方でフィッシュグリップを使うのも、リリースする場合はNGです。マス類は顎が弱いので、持ち帰り用にビク(活かしておくアミ)に投入する際とかでもない限りは、使わないほうがいいです。マス類は、ブラックバスや海の魚とは違う、繊細な魚だと認識してください。こればっかりは口うるさく伝えておきたいところです。ぞんざいな扱いを受けているマスを見るのは、悲しいですから。

シイラならまだわかる領域 結構好きなフライマンが多い印象

2巻でマグロとか言い出したときはどうなることかと思いましたが、この場面ではシイラ釣りに行くことになっています。シイラは海のフライフィッシングのターゲットとしてはわりとメジャーで、作中では最終的に食べていますが基本的にはキャッチ・アンド・リリースのゲームフィッシュですね。真夏に爽快な海釣りを!というニュアンスのフライ釣りの一種です。

タックルがわかりそうでわからない、悔しい(笑)

高解像度でしたら調べてでも特定するんですが、さまざまなシーンで出てくるリールのデザイン、元ネタがわかりそうでわからないのが異常に悔しいのです(笑)。ハーディかなあ。海でハーディ使うか?とか。あと、ロッドもわかりそうでわからない。セパレートコルク(持ち手部分が上下2箇所)で、かつスイッチロッド(シングルハンドとダブルハンドの中間)っぽい感じのものは特定できそうなのですが。絶対見たことある。ですが、わからず。

熟達の方はすぐわかるんでしょうね。精進あるのみです。

なんでもフライで釣ろうとする。めっちゃわかる。

基本的にフライは餌には劣るかもしれませんが、ルアーより圧倒的に優位性があると感じているフライマンが多いと思います。それは軽い素材で、かつ毛をベースとした構成なため、ルアーにはないリアルな質感や動きが表現できるためです。

なので、海でも餌のほうが優位とわかっていても、フライで意地でも釣る。わかります。餌は使ったら負けなんですよね、感覚的に。

セミ、ほかテレストリアル。それはロマン

アリ、セミ、カメムシ、バッタ…。それらを模した場合はテレストリアル(小型昆虫全般的な?)フライと呼ばれます。アリはまだしもセミやカメムシともなれば、他のフライと異なるマテリアルが必要となりタイイングが楽しく難しかったり、大柄のフライになるので思い切って食ってくる魚のアクションがたまらなく最高だったり。

とはいえなかなかテレストリアルが完全優位なシーンは少ないので、どうしてもロマン枠のフライになってしまいます。それでも、テレストリアルは絶対に巻いておきたいフライです。

バーブレスはバレやすい?

実際、バーブ(ハリのカエシ)は、百害あって一利くらいしかない感じです。もしリリースサイズがかかった場合、魚の口のダメージがバーブレス(カエシなし)より大きいものになります。

また、バーブありもバーブレスも対して釣果に差はないという説が濃厚です。しっかりと口にかかってフッキング(針がかり)した場合、テンションが不必要に緩まなければそうそう外れることはありません。

実際、現行品のラインナップは、それこそ漁師用でもなければ全部バーブレスでいいのではと感じています。バレた場合はフッキングが甘かったり、アワセが上手くなかっただけ。ハリのせいにしてはいけません。

やっと渓流へ(泣)

3巻の終わりにてようやく渓流へ足を運んだ主人公たち。フライマンとして見ているといきなり海スタートという実に愉快な物語の発進でしたが、ようやっと王道に来てくれました。

もっとも、フライフィッシングをテーマにした漫画は少ないながら、釣りキチ三平ではハナから渓流のいち釣法として描かれていますし、フライフィッシングの王道を少し外したという意味でチャレンジングというか、ゆるキャンとの差別化というかで、海フライ発進というのは致し方のない部分はあったのかもしれませんね。

ただまあ、普通にフライフィッシングで話を構成するなら、初めての渓流釣りが全然だめで管理釣り場で練習して、その後本流や湖にもチャレンジし、しばらく消化してから海フライというのが無難な気はします(笑)。

フライフィッシングがテーマの漫画があるらしい、という噂レベルで耳にしていたときは、少なくとも渓流発進だろうなとは思っていました。

まさか海とは、と何度もリフレインしながら3巻の補足情報はこのあたりで。

スローループ 1巻

まんがタイムきらら勢としてもどうやら久々の期待良作らしいです。可愛く、たのしく、フライフィッシング。

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「スローループ」2巻の補足・追記・解説。料理、餌釣り、それでもフライフィッシング! https://flyfishing.link/slowloop-vol2-addition/ https://flyfishing.link/slowloop-vol2-addition/#respond Thu, 30 Dec 2021 08:11:18 +0000 https://flyfishing.link/?p=353 さて1巻の解説記事を書いたそばから2巻を読み始め、あっという間に読み終わりました。通してみて思うのは、ひよりが初めからフライフィッシングができる一方で、こはるの立ち位置として初心者+料理が得意という位置づけになっているということです。料理シーンがとにかく多く、食欲をそそりますね。

キャッチ・アンド・リリース? キャッチ・アンド・イート?

魚釣りの醍醐味とはなんでしょうか。個人的にはその時々で流動的なものだと思っていますが、釣り人によっては長年の経験で最終的に紆余曲折してなにか固定の概念に行き着く場合もあるかと思います。これと簡単に申し上げるのは難しいでしょうね。

なかでも一つ醍醐味を挙げるとすれば、「釣った魚を食べる」ということがあります。特に、海釣りではそれが顕著ですね。フライフィッシングにおいては対象魚がニジマス、イワナ、ヤマメといったマス類なので、どうしても好き嫌いが分かれるところです。川魚は臭いから嫌いなんていう人もいますね。それでも、管理釣り場のニジマスを持って帰って、あるいはその場で焼いて食べるというのは、作中のシーンでもあるように、一つの醍醐味なのは間違いありません。

しかしこれは非常にセンシティブな問題で、管理釣り場ならまだしも、自然渓流においては繁殖生産数の問題などで、持って帰る釣り人を嫌っている釣り人も多いのです。実は、ごみ問題以上に深刻なところで、根こそぎ持っていってしまう釣り人には、それを非難する声が届かないのです。海だってもちろん、根こそぎみんなで持っていくようなことがあればいつかは魚がいなくなってしまうでしょうし、小さいサイズは逃がす(リリース)など節度を守ることが重要ですが、それ以上に、フライフィッシングにおいては持ち帰る(キャッチ・アンド・イート)というのは厄介なことなのです。

したがって、釣り場によってはキャッチ・アンド・リリース(持ち帰り厳禁)のところが多いですし、管理釣り場も持ち帰り数を制限しています。

とはいえ管理釣り場で泳いでいる魚は基本的には養殖場から各釣り場が仕入れたもので、釣られすぎてスレた(疑似餌に慣れて食いつかなくなる)個体が増えるよりは、適切に釣り人が持って帰ってフレッシュな個体が泳いでいる、要するに回転率が良いほうが良いという見方もあります。

いずれにしましても、釣った魚を食べることは釣りの醍醐味の一つなのは間違いありませんが、フライフィッシングにおいては、そういった問題に嫌気が差し、キャッチ・アンド・リリースかつ湖の大型魚狙いというような私みたいな境地に行き着くことも往々にしてあるでしょう。

これから始める方においては、魚を持ち帰って食べる場合は、釣り場の持ち帰りルールは気をつけましょう、という感じです。

ちなみにマスに関しては、大きな個体は刺し身にすればほぼサーモンでおいしいです。というか、トラウトサーモンという言い方もあるように、マスとかシャケの線引きは未だに管理人もよくわかっていません。2〜30cmの個体は普通に焼いて食べたり、ムニエルがおいしいです。作中でも捌き方のシーンがありますが、内臓は取った上で、血合いもしっかり取るなど、下処理は肝心ですよ。下処理さえしっかりすれば、普通に美味しいです。

2巻冒頭のひよりの装備

偏光サングラス、これは本当に必須です。いついかなる釣り場でも、陽が落ちて薄暗く(ローライト)なるまでは、偏光サングラスを装着し続けたほうがいいです。基本的な効果としては水面の乱反射を抑えて見やすくなるというものですが、そもそも針先などの危険から目を守るアイウェアとして必要です。浮かせるドライフライを使っているときは、遠くに投げると反射などで本当に見えにくくなるので、それを多少見えやすくしてくれるため、偏光サングラスは所持しておきたいところです。

度なしか、度ありを作るか、普通のメガネに装着するクリップ式か、眼鏡の上から掛けるオーバービューか、という選択肢があります。視力に自信があれば度なしのものを普通に購入すればいいと思いますが、普段メガネの人は、奮発してどこかメガネ屋さんで作ってもらうのが吉です。クリップ式は予備などとしてぜひ。

ラインバスケット。これは何も海に限らず、普通の足場の悪い管理釣り場なんかでも有効なアイテムです。ひよりが装着しているのは樹脂製のハードタイプ。いろいろなメーカーから出ていますが、結構高いアイテムです。6000円〜すると思います。中古でも安く出てきません。万が一タックルベリーなどで2000円とかで売ってたら、即バイト(即買い)です。ソフトタイプもあり、そちらは結構安く手に入ります。邪魔な感じがないので、ソフトタイプもおすすめですが、どうしてもぐにゃぐにゃで肝心なときに閉じてしまうなどデメリットも多く、水に浮くなどハードタイプのメリットが目立ちます。

冒頭のタックルは結構良いものを使っています。というか、1巻冒頭のロッドとリールは、海用っぽくありません。本来海用というと、2巻冒頭の感じのものを指します。ロッドのコルクグリップの先端が尖っていないタイプです。リールは、おそらくハッチ(HATCH)かなにかの良いやつかなあ、と思います。いかにも海用っぽい、いいタックルセットです。

釣りウェアはもうワークマン一択 装備系除く

釣具屋さんのウェアは、ウェーダー(水に浸かれる防水装備)やウェーディングシューズ(浸水想定靴)、フライフィッシング用ベスト以外、どうしても限られてしまいます。最大釣り具メーカーのダイワやシマノはウェアも展開していますがフライフィッシングは強くないので見た目もフライフィッシングっぽくないですし、そうなると、どうせだったらコスパを考えて2021年の潮流としてワークマンで揃えてしまうのが無難になってきます。

インナーから何からワークマンで揃えたのちに、キャップやアイウェア(偏光サングラス)やベストなどは好みで揃えていく感じ。ちなみに、管理釣り場で釣る程度ですとウェーダーは必要ありませんので、ワークマンの最近のキャンプブーツ類が丁度いいと思います。

糸屋個人的にはコロンビアが大好きなんですが、フライフィッシングですと最大メーカーのティムコが展開するFoxFireブランドもいい感じです。フライフィッシングショップでしたらFoxFireブランドや、SIMMSという海外メーカーのものが置いてあるところも多いでしょう。

ちなみに、SIMMSの良いウェーダーは何万もします。このあたり、本当にピンからキリですが、車で言えばクラウンやレクサスやベンツみたいなもので、見極めが肝心です。フライフィッシングは他の釣法と比較しても案外安く初められる説を推しています。

邪の邪をゆくスローループ!

女の子がゆったりとフライフィッシングライフを送るものだとばかり思っていましたが、ついにマグロとか言い出してびっくり仰天です。

海フライ発進の時点で最初からテトラポットに乗り上げているような状態でしたが、進む方向が斜めどころか虚数のまた虚数の世界みたいな感じで、頭を抱えています(いい意味ですが、沼ですらない境地なんですよ、海ででかい魚を狙うのは、ほんと)。

初心者の方におかれましては、くれぐれもお気をつけを。まずは管理釣り場でニジマス。そして慣れたら渓流や湖。それがフライフィッシングにおいてはベターです。この子たち、本当にどうなっちゃうの。

室内キャスティング練習と角度の問題

適当な棒の先端に毛糸をつけて行ったり来たりさせるのは、作中通り初心者の室内キャスティング練習に非常にもってこいです。ロッドにフライラインが乗っかっている感覚がわかれば、フォルスキャスト(ラインを前後させる動作)に活かせます。コツを掴めば、あとはそこまで難しいものではありません。専用の商品もありますが、4,5千円も出すようなものではありません(笑)。

よく、時計に例えて、前方が2時で後方が10時、あるいは1時11時などと表現しますが、個人的には前方は2時、後方は0時でいいと思います。

初心者の方は大抵、真上でストップしたつもりが、だいぶ後ろに倒れているんです。それを加味して、前方は2時位の角度、後方は0時の真上でストップさせる感じで問題ありません。どうせ、倒れていますから。10時を意識すると、多分90度倒してしまって9時になっている初心者が多いと思います。

ロッドがバックキャスト時に倒れすぎてしまうと、途端にギクシャクしてフォルスキャストがうまく行かなくなります。個人差はあると思いますが、前方は2時位で倒しすぎず、後方は0時くらいで最初は直角くらいを意識するくらいでいいのではと感じます。

フォルスキャストしながら左手でラインを引いたり出したりする、ホールという動作もあります。これも初めから自分なりにやってしまっていいと思います。無理に控えておく必要はありません。

ロッド番手とライン指定 AFTMAという規格

作中の表記で概ね合っています。一つアドバイスがあるとすれば、よく初心者向けと言われる5番は、将来的に使わなくなる可能性が濃厚なので買わないほうがいいです。片手で振るシングルハンドロッドでしたら、3,4,6,8あたりがあればOKです。

数字が小さければ低番手と呼ばれ、小さなターゲットを狙う軽量設定で、大きければ高番手と呼ばれ、大きなターゲットを狙う重めのタックルとなります。

具体的には、渓流の3番、渓流&一般管理釣り場の4番、一般湖や重量フライ用の6番、海や広い湖の遠投用の8番という感じ。

個人的にはLOOP(ループ)というところの4番のロッドで何でもこなす変態と化しています。

それはさておき、ラインは基本的にロッドの番手と同じものを使います。1段階重くすることもあります。

ラインに関しては本当に覚えることが多いです。まずはフローティングという浮くラインを使えば問題ありません。

たとえば、WF4-Fという表記でしたら、ウエイトフォワードの4番ラインのフローティングという感じです。

ウエイトフォワードというのは、前方が重くなっているラインで、初心者は投げやすいと思います。対になるものとしてDT(ダブルテーパー)という規格があります。そちらは渓流などで使います。

重さについて作中で言及がありますが、基本的には初めのうちは気にしなくて問題ありません。

先端部分を組み替えて使うシステムにおいて、AFTMAという規格に準じて重さを考える必要が出てきます。

grain表記についても触れられていましたが、メーカーの国によってはグラム表記もあります。今はGoogleなどで簡単に変換できると思いますし、表などもありますので問題はありません。

ちなみに、グレーンは穀物を指すので、麦ではないのでは・・とかいろいろ思うことがありましたが、あまり自信はないので突っ込まないでおきます。

室内釣堀のススメ

フライフィッシングは事前の準備も大変ですし、ドアツーリバーなど釣り場が近くなければどうしても腰を据えて挑む感じになります。一方で、エサ釣りにはなりますが室内釣堀でしたら、非常に気軽にチャレンジでき、釣りをしてる感も味わえます。

おすすめ:アミパ佐野店

https://www.amipa-sano.com/item/item01.html

ウキ釣りでもあるので、フライのルースニングというウキを使ったシステムの感覚を掴む勉強にもなります。一度行くと結構満足するので、釣りに行きたいけどフライの準備が面倒というときは検討してみては。

いよいよ渓流!?

2巻の最後でいよいよ渓流に行きそうな感じになってよかったです。フライフィッシングといえば、渓流ですからね…。さて、3巻も楽しみです。

スローループ 1巻

まんがタイムきらら勢としてもどうやら久々の期待良作らしいです。可愛く、たのしく、フライフィッシング。

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https://flyfishing.link/slowloop-vol2-addition/feed/ 0
「スローループ」1巻の各シーン徹底補足!漫画版・アニメ版から入ったフライフィッシング初心者は必見 https://flyfishing.link/slowloop-vol1-supplement/ https://flyfishing.link/slowloop-vol1-supplement/#respond Thu, 30 Dec 2021 07:54:16 +0000 https://flyfishing.link/?p=345 2022年1月より放映開始のアニメ「スローループ」ではフライフィッシングが描かれています。アニメに合わせてさっそく既刊をすべて購入してきました。それはそれはもう、フライフィッシングの描写に釘付けになっております。

この企画では、執筆時点5巻まで刊行されている中、各巻を読み進めていく過程で、管理人糸屋が「補足・解説したいな〜」という場面に次々と付箋をつけておき、各巻を見終わった段階で各巻区切りで記事化していきます。

まずは1巻を読み終わったので、さっそくいろいろと書いていこうと思います。なお、決して小うるさいことを申し上げたいわけではありません。スローループきっかけ(漫画・アニメ両方)でフライフィッシングに興味を持った方が、わざわざ各項目や用語など調べずともまずは各巻ごとにこの記事企画を読んでいけば、漫画に描いてある内容については分散せずまとまった情報を得られるようになるというのが目的です。

ただ、もちろん、うんちくっぽい内容も多くなります。元ネタとか見つけるのが大好きなもので。

記事に起こしたいところを付箋して行った結果がこんな感じ。

タイトル「スローループ」についてあれこれ

実は造語だと思っていました。ループというのはフライフィッシングのフライライン(糸)を前後させる過程で生じる円弧を指すのは間違いないだろうと思っていましたが、スローはスローライフなどから取ってきて、それと合わせた造語なのかな?と。

というのも、フライラインの円弧に関しては、「スローかファストか」という速度について言及するものではなく、円弧の大きさや形状に言及するからです。たとえば鋭い形状でしたら「タイトループ」「ナローループ」などといいます。一方で大きな円弧の形状でしたら「ワイドループ」、変形亜型として意図的に角ばらせた「舟形ループ」といった具合です。

フライラインが前後する速度について言及する場合はループよりもロッドのスイングなどが絡むので、ファストスイング、スロースイングなどといったほうが適切なのではないでしょうか。

むろん、糸屋は関東の狭い範囲でフライフィッシングを会得していっているので、関西あるいは過去、いやいや、存じ上げない流派などでスローループという用語があるのかもしれません。後で出ますが、監修は東京のハーミットさんなのでそのへんクエスチョンではあるのですが・・・。

いずれにせよ、この漫画作品でタイトルになるまでは、スローループという単語はあったとしても知りませんでした。

ですが、当初の私の想像していた、まんがタイムきらら風のスローなイメージと合っている、いいタイトルだと思います。

ひよりが初登場時に持っていたリールはマリエット?

ロッドに関しては絵柄だけでは不明、リールはおそらくマリエットのものだと思います。

似たようなビジュアルのリールが多いので、よほど特徴的なものでなければ判断の難しいところ。

強風ではうまく投げられない?

フライフィッシングの弱点は、風です。強風だと釣りになりません。もちろん程度によりますが、向かい風はそれなりの風でもNGで、ストレスを抱えながら釣りをすることになります。

あくまで管理釣り場や開けた場所での話ですので、場所によっては風も付き合い方次第でなんとかならなくはないです。海ですと強風は大敵でしょうね。

釣行前の天気予報チェック時に、風速は間違いなく確認しておいたほうがいいでしょう。

そもそも「海フライ」はマジでフライフィッシング界でも超マイナー!

スローループは神奈川県の横須賀が舞台のようで、物語冒頭、堤防で釣りをしています。要するに、海釣りですね。

フライフィッシングにおいて、海で釣ること、それを海フライ、あるいはソルトフライと言いますが、ただでさえマイナーなフライフィッシングのなかで、さらにマイナーです。キャラクターも書き文字セリフで言及していますが、本当にマイナーなんです。ですが、フライフィッシングの魅力を海で体現できるというのもまた乙で、個人的にドアツーシー(本来は「ドアツーリバー」といい、川のそばに住んでいる意を文字って、海のそばに住んでいるとする)でしたら全然チャレンジしてみたいのですが、いかんせん海なし県なもので、最寄りの海まで3時間くらいかけて行くくらいなら、湖や川などのフィールドを優先してしまいます。

それでも専用の「海フライの本」が刊行されるくらいなので、海沿いの方でしたら選択肢としてはアリだと思います。フライフィッシングの道具を扱うフライショップにおいても、ソルトフライのグッズはそれなりに揃えているところも多いです。なかには、「この色はソルト用だよね、でもソルトやらないから使うことなさそう」というマテリアル(毛鉤用の素材)もあったり。

塩害と対象魚の都合で、タックル(釣り竿など道具一式)からなにから、ガラリと変わる特殊な釣り方、でも結構楽し・・・そう?という感じなのが海フライなのです。それを当たり前のように釣り上げているひよりちゃんは、すごいのです。あと、初登場時に結んでいたのも典型的なサビキ系の海フライですね。

「パーミット」の元ネタは東京「ハーミット」さん。いいショップです!

東京・水道橋のハーミットさん。Web上に供給されている情報量や地理アクセスなどを加味してもフライフィッシング界では最上位クラスのショップさんだと思います。

品揃え云々を考えると関東でのおすすめは間違いなく栃木・佐野「アカサカ釣具」か東京各地「サンスイ」なのですが、個人的にショップ巡りで立ち寄ったことがありますし(オーナーの稲見さんとはお会いできなかったのが心残り)、最上位クラスのフライフィッシングショップといっても差し支えないと思います。

巻末を見る限り監修もしているようですし、そのままの名称でもよかったのでは?と思いつつ、ハーミットさん監修だという安心感はかなりのものがあります。

作中で描かれている外観や店内の感じ、商品タグの感じなんかもほぼ再現されています。

唯一、恋ちゃんだけは… 行ってみてのお楽しみ?

フライは買うもの?

作中でよくばりセットなる完成品フライのセットをパーミットで購入するシーンがあります。

フライフィッシングにおいて、糸の先に結ぶ疑似餌はフライと呼ばれ、ハエというか飛翔小型生物的なFlyから来ているわけですが、小魚を模していても餌に似せても、よくわからないモシャモシャにしても、とにかくフライと呼ばれます。このフライですが、大概のフライフィッシャー(フライフィッシングをする人)は自分で作ります。

それをフライタイイングと言い、フライを巻くと表現します。なぜ巻くかというと、動作そのものがまさにぐるぐると糸を使って素材を針に巻き付けるからです。

で、なかには、フライを自分で巻かずに売っている「完成品フライ」を購入して釣りに挑む人もいます。手間暇をかけるのが楽しいフライフィッシングですが、手間をかけていられない人や、老眼になったベテラン、手先の器用さに自信がないなど、自分では巻かずに買うというのも選択肢としては普通にアリです。

お店でも完成品フライは普通に売られています。市販品としても存在します。個人取引でもよく見かけます。手間暇よりも、あれこれフライタイイングの道具を揃えるなら、買ったほうが早くて安上がりなのは間違いありません。

ただし、自分で巻くことで、愛着は湧きますし、自分で巻いたフライで釣ったという達成感もありますし、慣れてくると釣り場に合わせた素材(マテリアル)の選定ができるので、自分で巻いたほうが絶対楽しいですよ、とだけは言っておきたいところです。そうして沼に引きずり込みたいという魂胆は、隠しません。

作中で出たよくばりセット。ショップさんでセレクトしてケースに詰めてくれるというフルサービスは、頼めば行ってくれるとは思いますし、ショップさんのプロが巻いたフライは、間違いないクオリティでしょう。作中のようなワンケースくらいだと、5000円〜10000円くらいは必要になると思います。

初心者で、同行者の先輩や師匠がいない場合は、もちろんフライを買ってから挑んだほうがいいと思います。ただ、先輩や師匠さんがいて、自分でフライを巻く人の場合、たいがいはフライを貰えると思います。大抵のフライフィッシャーは、後輩がいれば、自分のフライを使わせたいものです。

自分でフライを巻いてからデビューしたい!という初心者さんも問題ありません。いきなり初心者が巻いたフライでも問題なく釣れるイージーな釣り場も多いですので、ご参考までに。

こはるの初陣タックルは、初心者セット? 初心者が初心者セットを使う罠について

こはるの管理釣り場初陣タックル、リールはたぶん、BSのような初心者向けだと思います。初心者セットの付属リールで、正直安いっぽい仕上がり。フライリールはルアー釣りと違ってそこまで性能が求められないとはいえ、初めからそれなりのものを使ったほうがいいと感じます。

正直なところ、初心者が初心者セットを使うのはあまりよく思っていないです。では誰のために初心者セットがあるのか、となりますが、他の釣り方と違って初心者セットのクオリティに問題あるので良くないと感じています。

フライフィッシングはとくにキャスティングがある程度慣れるまで難しく、慣れてからいいロッドに移行するのはあまり意味がなく、最初からある程度のクオリティのロッドを使ったほうが上達も早いのでは、と感じます。リールは小さいサイズしか釣れない釣り場でしたら何でも構いませんが、大きめの魚がかかる釣り場に行くことも考えると、やはりちゃんとした機構を備えたものがほしいところ。

道具が悪くてフライフィッシングが嫌になっては、元も子もありませんからね。

おすすめタックル

初心者おすすめはティムコのインファンテ。調べたらセットもあるようなので是非。

なお、こはるは次のシーンくらいで持ってるタックルが変わっています。リールは、ハーディのマーキスというもの?かもしれません。怪奇現象ですね。

最初に結んだフライは、エルクヘアカディスという、もっともスタンダードなフライです。

管理釣り場の流れ込みは一級ポイント 流れ込みしか魚がいないような場合も

流れ込み(インレット)は、とくに管理釣り場ですと新鮮な水が供給されるうえに流れが発生するため、その周囲に魚が溜まっていることがほとんど。管理釣り場やシーズンによってももちろん異なりますが、流れ込みでなければほとんど釣れないという場合もあります。

流れ込みに朝イチで陣取った釣り人がずっと釣り続けているなか、そうではない場所で釣っている人の竿は一切曲がらない(魚がかからない)ということがしばしばあります。そこまで顕著ですとさすがに釣り場が悪いということになるので、事前にある程度下調べしてから釣行に挑むのが吉です。

流れ込み以外でも水車のようなものがあればその周りの魚が活性化するということもあるので、必ずしも流れ込みのみ注目しなければいけないわけではありません。

湖、もしかしたら大尻

1巻最後の方の湖でのシーン。もしかしたら、菅沼キャンプ場+大尻沼かもしれません。個人的にメインターゲットにしている釣り場です。

手漕ぎで挑んでいますが、エレキモーターを積んで電気の力を頼ったほうが楽だとは思います。

雄大な景色、巨大なマス。最高の釣り場です。

おことわり

これら一連のスローループ補足解説記事においては、引用の範囲を逸脱しないように心がけて、自費購入した漫画を撮影し一部掲載しております。念の為(?)、手持ちのハックルを矢印代わりに写り込ませています。漫画画像についてはすべての権利は著作権者に帰属します。コピーライト表記に問題がありそうでしたらご連絡ください。フライフィッシングの発展と攻略のため尽力させていただきます。何卒ご了承ください。

スローループ 1巻

まんがタイムきらら勢としてもどうやら久々の期待良作らしいです。可愛く、たのしく、フライフィッシング。

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ティップの折れたジャンク6番フライロッドをアンバサダー5000に良さそうなベイトロッドにコンバート改造してみた https://flyfishing.link/flyrod-restore-bait/ Tue, 12 May 2020 00:00:00 +0000 https://flyfishing.link/?p=143

2019年10月に行った、バットの折れたジャンクフライロッドをスピニングロッドにコンバート改造するチャレンジにて、そもそもフライロッドはコンバートするならベイト向きという情報を得ていました。ひょんなことからアブ・アンバサダー5000を手に入れたので、いよいよ残り1本となったジャンクフライロッドをベイトロッドにコンバート改造することに。

自粛の中で釣り人はどうすべきか論争……にあまり巻き込まれずに好きなことをやるのである

コロナ禍、ですって。渦(うず)ではなく、禍(か)。わざわいということですね。2020年に入りジワジワと音を立てて近づいてきたその災いは、なにやら自粛という不思議な形で日本に定着し、ありとあらゆる不要不急の行動があくまで「自らの意思」により粛々と制限されています。

お魚釣りにおいては、錦ならぬ銀杏の御旗を率いる大きめマスクの元環境大臣女史が示して定着した「3密」に当てはまらないケースが多いながらも、多くの場合が「遠征」を伴うことで、現地の施設を全く利用しないとも限らないこと、利用せずとも緊急時の救助等で地元の方との接触の可能性が0ではないこと。それらさまざまな要因や考え方により、残念ながらほぼほぼ自粛の対象となっております。一部、アナーキストたちは我関せずと傍若無人の限りを尽くして竿ボロンやBBQジュージューしておりますが、当然私個人としては少なくとも遠征を伴う釣りはサスペンドせざるを得ませんでした。楽しみだった大尻沼解禁や巨大台風一過後の新生赤久縄も、手を伸ばせば(正確には、足を出せば)無理なく届く距離なのに、月のように遠くの存在になってしまっています。

むろん、経済優先論もあるため、あえてリスクや非難承知で釣行敢行というのも無きにしもあらずですが、論争に巻き込まれるのは避けたいので、論争に巻き込まれずに好きなことをやるというのをメインテーマとしてしばらくは行くつもりです。

小物釣りやガサガサに目覚める

前置きが長くなってしまいましたが、こんなコロナ禍のなかで何をするかといえば、少なくとも地元の範囲で済み、3密も避けられるとなれば、フライフィッシャーならば真っ先にタイイングや道具整理という「釣りの準備」が挙がるところです。ところがやはりタイイングというのは不思議なもので、常日頃問題なく巻き巻きできる方もいれば、糸屋の場合は釣行が迫ってやっと巻き出す、さながら夏休みの宿題を最終日にまとめて行うまる子ちゃん派なので、どうも気乗りしません。道具整理は、謎几帳面な人間なので、すでに整頓しきっています。

そこで一旦、フライフィッシング以外のことに手を出してみることにしました。まず行ったのは小物釣り。2019年秋頃に少し行ったガサガサの延長線ですが、家の水槽にいろいろな淡水魚を入れてみたいので、チャレンジしてみることにしました。大したことではないので結果のみいえば、2、3回行ってタナゴが釣れないまま後でまた行こうという感じに。モツゴばかりでした。フライとは対照的すぎる釣りですが、かなり楽しいですよ。ガサガサもまた追加でエビ取りがてら行いたいと思います。

ここにアンバサダー5000がある。6番のジャンクフライロッドがまだ1本ある。

ひょんなことからアブガルシアのアンバサダー5000というベイトリールを手に入れていたのですが、なにか活かせないものかと思いながらも、ルアー釣りがやはりそもそも守備範囲外のため、そのデザイン性の高さもあって飾り物となっていました。めちゃくちゃかっこいいですからね。しかし釣り道具は使ってなんぼ。ベイトロッドを調達するとあらば、そう、前回の企画の残りというか片割れというか、使わなかった方というか、SAGEの6番のジャンクフライロッドが1本あります。こちらはティップ部が折れているため、無理に繋げず、折れた部分を新たなトップガイドにして、ベイトロッドにしてみることにしました。

『フライロッドはコンバートするならベイトが向いている』

前回の企画で伺った、うらしま堂の旦那さんが仰るには、フライロッドはルアーロッドとしてコンバート改造するならスピニングよりベイトとのことでした。しかしベイトを忌避していた私としては、スピニングで見積もってくださいとお願いしたため、前回はスピニングロッドとしてSAGEの6番ジャンク2本継ぎのトップ部分は生まれ変わったわけです。

そして今度こそ、ティップ部分が少し折れていてどうするかという、これまた同じSAGEの6番ロッド2本継ぎを、頑張ってベイトロッドにコンバート改造してみようと思います。思いついたが最後、最後までやらないと気がすまない糸屋流。果たして結末やいかに。

誰も頼らず通販のみで完遂することは可能か

先述のとおりコロナ禍による自粛のさなかで、たとえ近距離とはいえ不要不急な外出をするわけにもいきません。うらしま堂へ再アタックしつつ、自作ルアーの道具類を改めて見てみるという目的も果たそうかとも思いましたが、あえて本音を言ってしまえば、「ひとりでできるもん」をやってみたいというのが8割がたを占めています。フライキャスティングで言えば、1回フォームを教わったらまずできなくてもいいから実践でキャストさせてくれ、と。他力なしで行うことで生まれた疑問というのは、それが解決されることでものすごく強力な技術や知識となります。

実を言えば、黄色い看板の中古釣具屋に1度行き、そもそものベイトロッドの形状や仕組みをみてきました。古い安物から新しい高いものまで。もちろん、お客さんの居ないときを狙って。アクション感やグリップまわりの構造はとても勉強になりました。

今度こそイシグロで通販して完遂するのだ

前回、候補にこそ挙がれど結局使わずじまいだった、通販サイト・イシグロ。神奈川にあるため実店舗に行けなくもないですが、仮にコロナがなかったとしても、何かのついででもなければそもそも交通費を考えると行くことはなかなか厳しいものがあります。ページ上で長時間にらめっこして、あれじゃないこれじゃないと難儀を極めるのは確実ですが、なんとかパーツをピックアップして購入することに決めました。

イシグロ(ロッドビルディングパーツ部門)HP:https://tackle-net.com/

持っているもの・必要なものを整理 設計図を作る

製作にあたり、SAGEのジャンクフライロッドをはじめ、すでに持っているものや土台になるもの、黄色い看板の中古釣具屋での調査やイシグロのページを参考に、購入が絶対必要なものを整理してみました。寝る前にこれを考えるだけで秒で眠りにつくことができたのですが、逆に全然進まず数日無駄にしたのは言うまでもありません。

想定したグリップまわりの設計図

設計図なのに想定とはこれいかにという感じですが、培ったノウハウがスピニング用への改造1回ぶんのため、調べたり吟味したり、とにかく大変でしたので、想定の範囲を出ない設計図という感じです。これでかろうじて行けるだろうという感じで作ってみました。先に言ってしまうと、どちらかといえば設計よりもイシグロの在庫との戦いという部分もありました。ほかの通販サイト(SABALOなど)を使うことも検討しますが、送料がダブルでかかってくるのもバカらしいので、イシグロ単発のみで済ませることに。結果からするとそれでまったく問題ありませんでした。

で、以下がその設計図。手書きで超失礼いたします。もとのフライロッドのリールシートやグリップ部分などをすべて取っ払って、ブランクスになったという想定。

※画像の補足:
中間ガイドの絵は省略しています
中央の縦線は紙の折目がスキャンで黒くなったので関係ありません
トップセクションが短くなっている都合上、元のロッドのバットセクションを少しカットします。カーボンパイプを接合後まとめてカットしました

いざ到着、宅配業者には大感謝しかありません

ここからは完成まで一気に作業の流れの報告となります。材料の到着から、接合、切断、接着、乾燥など、必要な作業を慎重に行っていきました。足掛け5日ほどかかりましたが、部屋の一部分を占領される以外は特に苦にはなりませんでした。こんななかで配達していただく宅配業者さんにはとにかく、とにかく感謝しかありません。ほんと頭が1mmも上がりません。

購入したもの一覧とそれぞれの役割など

カーボンパイプがどうしても長さを取るため、細長いダンボールか大きなダンボールで到着すると予想していたら、前者でした。到着後数日開けなかったのは素直に白状しておきます。やはり、積みゲー・積みプラモ・積ん読の才能はあるようです。

一覧をリストアップします

開けてみたらこんな感じ。小さくても技術の粋が詰まっているでしょうから、いいお値段になりました。送料を考えると、格安質実剛健の代名詞、鱒レンジャー2本ぶんくらいでしょうか。

カーボンパイプ

内径8mmはもとのブランクスに合わせたもので、外径10mmは既製品リールシートの内径に合わせました。もとのブランクスが7.6mm程度と半端なので、もとのブランクスにテサテープを巻いてかさ増しし、こちらのカーボンパイプをエポキシ接着する形です。

リールシート

リールシート選びはかなり難儀しました。結果から言えばこのACS-SD16-10.0で全く問題なかったのですが、ブランクタッチが可能というのが不必要ではないかと随分ひっかかり、ブランクタッチが無い旧モデルは在庫切れだし、あれじゃないこれじゃないと一番時間かかったのがリールシートまわりです。リールシートが決まってしまえば、以下のワインディングチェック類は在庫さえあれば問題なかったです。

このACSというのが上に上げたブランクタッチを搭載したモデルで、ほかにもECSというのがありましたが組み合わせ的に径が合わなかったり欠品が多かったりしたのでパス。ほしかった旧モデルのTCS関連は在庫切れで諦めた格好です。TCSはSABALOにはありましたが、SABALOだと今度は無いものがあったりする(安いガイドのセットがなかったのが致命的)ので、ほんとにもう、どっちつかずの状態でした。

SD16の16という数字は一般的な釣り用を示すもので、17、18と増えると、より大物狙いのものとなりますので、最小の16を選びます。最後の10.0というのは内径で、こちらのACSに関しては内径が予め樹脂により調整されており、外径10mmのカーボンパイプを選んだことによりテサテープによるかさ増しは不必要で接合可能となりました。

ワインディングチェック

完成した今思えば、見た目など1オンスも気にしないロッドづくりにおいては不要だったかもしれません。いい感じの色合いのスレッドでかさ増しして上からエポ塗りでもよかったです。必要部分は設計図にありますが、10mmカーボンパイプにはめ込むものに関しては当然10mmで、もとのブランクスにはめ込んでリールシートの先端部を隠すものに関しては8mmのワインディングチェック(下画像)を購入しました。後者に関しては購入してよかったかもしれません。結局わずかにもとのブランクスと径の差があるので、近い色のスレッドで調整しましたが。

リールシートは絶対必須ですが、リールシートの後部に装着するリアグリップも絶対必須となります。もしなければ、握った際に手がはみ出てしまうため、キャストできないでしょう。ケチケチでいくならば、手が当たる部分だけ野球バットのグリップテープやブチルテープでかさ増しすればいいでしょうけど、リアグリップはEVAでしたら高いものではないため買ったほうが無難です。

※当初、ガングリップ型にしてグリップまわりをすべて自作する案もよぎりましたが、こだわりの方向性が違うように感じたためパスしました。

リールシートとリアグリップの継ぎ目には、リアリールシートリングが必要となります。無いと少し不格好というか、うまい接着にならないと思います。

ガイドまわりを安上がりに

ガイドに関しては、トップガイドは折れた部分を利用して装着する以上、半端なサイズのため単品購入必須ですが、それ以外のガイドはセット品で安く済ませました。折れたトップ部分が実測2.7か2.8mm無いくらいで、ちょうどイシグロでセール品だったトップガイド2種類を装着したところ、2.8のほうは余裕ありで2.6のほうがキツめだったので、少し削って2.6を最終的に装着しました。

なお、前回も考えた既存ガイドの再利用ですが、最終ガイドのみSiCなので利用できるかもと思いましたが、形状や高さの都合で結果的には使うことはありませんでした。

製作の流れ

10mmカーボンパイプに必要部材を仮置き

まずはカーボンパイプに部材をハメて並べます。サイズ周りは問題なし。アンバサダーとワインディングチェックの色合わせも完璧でした。

もとのグリップを分解

前回の作業ではグリップまわりを分解することはなかったので、なにげに人生初のコルクグリップバラし作業となりました。結果的に切断位置からしてすべてもぎとる必要はありませんでしたが、キレイにしてしまったほうがいいですね。その後、ある程度余裕をもたせて切断、サンディング。グリップトップの飾りとなっているテーパー樹脂部品(下画像)は再利用も考えましたが、部材を傷つけず抜くことが無理と判断、ブランクを傷つけないように切断廃棄しました。このテーパー樹脂部品を採用するロッドはほとんど見かけないため、ある意味貴重だったかも。

ブランクをテサテープでかさ増し、8mm弱に統一

もとのブランクは最も太くても完全に8mmには到達しませんが、だましだまし8mmくらいにはなります。一方で10mm(内径8mm)カーボンパイプが装着される範囲でもっとも細い先端部は7.6か7.7くらいなので、テサテープでテーパーを解消するようにかさ増しします。エポキシの逃げを作るため間隔を開けて巻きますが(密です!ではありません)、カーボンパイプが引っかからない程度に抜き差しを繰り返して1区画ずつ丁寧に巻いていきます。

最終的に2ピースそれぞれは同じ長さにするため、カーボンパイプの終端10センチ弱はカットされることになります。このあたりの長さ決めには、安価な通常のマスキングテープが活用されます。

接着には90分エポキシを採用

選択肢としてはダイソー10分エポキシ、コニシの5分、30分、90分(Eセット)とありましたが、なんとなく耐久性を考えて90分硬化を採用。90分の場合、90分以内に張り合わせてね、ということで、硬化は8時間、余裕を持ってそれ以上みなければなりません。次の作業に移るためには、朝やって夜か、夜やって一晩明かすことが必要となります。

あくまでカーボンパイプの接着のみで、各部材は仮置きです。以下でくるくるした様子をTweetしています。

ワインコルクに穴あけし、各部材の接着(分割行程)

今回、エンドグリップはワインコルク(正確にいえば、安物のシャンパンコルク)を利用するという企みでした。既製品のほうがよかったかなとも完成後に思いますが、これはこれでいまのところ大丈夫そうです。無理な力が加わらなければ、もともとかなり頑丈なコルクなので十分使えそうです。貧乏根性をあえてこういう部分で発揮してみます。

部材の接着は一気に行わず、以下のような分割作業となりました。

一気に行うと微妙なズレが心配なほか、エポキシがはみ出たりして取り返しがつかなくなる恐れがあったためです。時間はかかりましたがミス無く終えました。

懸念材料はガイドの位置のみ

前回ではうらしま堂の旦那さんに位置決めをしていただいたため、当初より他の作業がすべてうまくいったとしてもガイド位置のみどうすべきかというのをずっと悩んでいました。製品やブランクによって厳密に決まってくるでしょうし、最悪適当でいいやとは思っていましたが、実情はあっさり解決しました。

というのも、ガイドセットの説明書にガイド位置の案内も載っていたのです。ガイド位置も載ってないかな~と思ったら載ってました。当たり前っちゃ当たり前ですね。スターターセットですし。ただし、6ft~7ft用で、当ロッドは7ft+10cmくらいになるため、最終的にリールから最終ガイドまでの距離は長くなりました。

見づらいですが、説明書どおりにしたところ、ガイド位置はすべてトップセクションに集約されました。マーキングしてある位置です。7ftちょいという長さに合わせて電卓叩いてそれぞれ割合で少しずつ伸ばして、最終ガイドのみバットセクションにつけるように調整すればよかったんですが、とりあえずそのままにしてみました。もっと言えば、もとの最終ガイドを再利用して新たな最終ガイドとして使えないかと仮止めで当てがってみましたが、比べると小さいし、いびつになるため、却下。もう少し大きければ全然使えたと思います。

ラッピングスレッド巻きに関しては巻き方を忘れていたものの、見てすぐに思い出した感じです。前回から半年、前回使ったラッピングスレッドのCOBWEBがそのままボビンに通されていたので、そのまま使いました。タイイングを全然していない証ですね。接着にはダイソーエポ(を薄める)のほうが良さそうだとは思っていたのですが、90分エポキシを薄めて使ってみました。

先に言ってしまえば、48時間経過後もベタベタは取れません。やはりダイソーか、ちゃんとしたラッピング用のエポキシを使うべきだったかもしれません。見た目は白濁せず良好です。

完成!終わりよければ全てよし

かくして、6ft2ピース6番のSAGEフライロッドのベイトロッドコンバート改造は完了いたしました。スピニングのほうの練習もあまりやらないなかで、とにかくやりたいこと先行という感じではありますが、問題や大失敗、不足等なく終わったのでよしとしましょう。懸念材料としては、やはりリールから最終ガイドまでが遠いため、ロッドがベンドしたときにどうなるか。そもそもそこまでの大物を釣ることがあるのか。バスにしか使えず結局使わずじまいか。そのあたりは、今後の糸屋の気分次第です。

フックキーパーは流用。グリップまわりは個人的にはお気に入りです。振りやすいように感じます。ブランクタッチ仕様は、純粋なブランクではなく1本カーボンパイプを重ねた上でタッチしているので効果のほどはさだかではありませんが、触れるならたしかに触れたほうがいいのかも。スリムでかっこいいですしね。

スピニングのとき同様、残るは練習および実釣、そしてこちらのベイトロッドに関してはルアー製作となりますが、糸屋のやる気は続くのか、お蔵入りになるのか。乞おうご期待という感じで今回は失礼いたしました。

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管理釣り場の主なルアーレギュレーションと違反にならないフライルアーを考察・検討・攻略する https://flyfishing.link/fly-lure-regulation/ Mon, 11 May 2020 00:00:00 +0000 https://flyfishing.link/?p=139 要するに、違反をせずにフライルアーを使いたい人(主に私)のための考察検討です。屁理屈多め。

先に断っておくと、フライルアーという言葉はあまり正しくないかもしれません。個人的には、フライのエッセンスで制作したルアーというニュアンスで使っていきます。バルサを削ったりして作るハンドメイドルアーはハンドメイドルアーだし、市販されている鱒の華のようなものは単にルアーとかフェザールアーとか、です。

今回の考察検討をひとまず整理してみる

ひとまずサクッと、どんな流れで本稿の執筆に至ったか、本稿ではどのようなことを考察検討するのか、もろもろ整理してみます。

  • バット部の折れたフライロッドをルアーロッドに魔改造した
  • 魔改造したルアーロッドを用いて、 フライのエッセンスで作ったフライルアーを使った釣りをしたい
  • 調べると管理釣り場においてはかなり厳しいレギュレーションが敷かれている場合がある
  • 管理釣り場によってレギュレーションや呼称がまちまちなので、主要な(個人的に行きたい)管理釣り場のレギュレーションを整理する
  • レギュレーションに違反しないようなフライルアーはどんな風なものか、どんな釣り方ならOKか。フライルアーではなく普通のフライはショットなどを噛ませてそのまま投げてもいいのか悪いのか

だいたいこんな感じになりました。とくに、行きたい管理釣り場ごとのレギュレーション整理と、違反しないようなフライルアーの考察がメインとなります。

というわけで、まずは行きたい管理釣り場とそのレギュレーションのみをピックアップしてみます。

日本イワナセンター

今回の企画にあたり、最も意識していたのがイワナセンターです。というのも、もちろんフライOKなフィールドではありますが(2020年、フライ禁止になりました)、だいぶ肩身は狭そう(バックも狭そう)ということで、誘いがなければ敬遠していました。持ち帰りに際してもかなり厳しいルールとチェックがあるので、調べれば調べるほどフライの持ち帰り勢にとっては難しそうです。一路行ってみるにしても距離があるため、イワナセンターに対しては心の壁を作っていました。

しかし、制作したルアーロッドおよびフライルアーを使うことで、フライNGのフィールドでも胸を張って楽しめるようになります。依然持ち帰りに関して怖いので心の壁はフォーム材1枚くらい薄くなった程度ではありますが、エア釣行の検討としてはもってこいだと感じました。

イワナセンターのレギュレーション抜粋

イワナセンターのレギュレーション考察

ZERO号池第2エリア以外、シングルバーブレスならなんでもOK。非常に簡単です。小さかろうが素材がなんだろうが構いません。ただし、ワームはNGとのことで、カーリーテール的なワーム素材はNG。

まるでプログラミングでもしているかのような、「先にこの要素を持ってきてこの要素が優先になって……」という感覚ですし、本当の本当の疑問は問い合わせるか現場で指摘されてみるほかないですし(スタッフによっても対応が異なるかもですし)、この記事や頭の中だけで一切完結しないことではありますが、とにかく歩を進めていきます。とりあえず、イワナセンターに関しては簡単で、 シングルバーブレスで好きなフライルアーが使い放題です。一方でZERO号池第2エリアに関しては、「2cm以下のルアーとフェザーは禁止」です。 行くかどうかは別として、ここを紐解いていきます。

まず言葉だけ考えればフェザーはそもそもがサイズ問わず禁止。ルアーでも2cm以下は禁止、ということでしょうか。

そして他の管理釣り場でも絶対ぶち当たる、「フェザー禁止」の「フェザー」とはなんぞやという話。

おそらく想像ですが、フライにあまり詳しくない(毛鉤としか思ってない)管理釣り場のオーナーサイドがフライ的なものを全部排除したいのだと思いますが(イワナセンターさんを名指ししたいわけではないのであしからず)、こちとらフライマンとしては「フェザー」なんていうざっくりした言い方は非常に歯がゆいものがあります。

それがハックルなのか、マラブーなのか、エッグのような化繊も含むのか。

なんとなくですが、マラブーを指しているような気はします。あのゆらゆらはルアーでは体現できませんし、トラウトを刺激するものを持っていますからね。

しかしハックリングしたり、ハックルティップをちょっと付けてみたりしたフライルアーのハックル部分も「フェザー」だと言われてしまったらNGです。とりあえずフェザーというのは「羽毛」の英語ですので、今後「フェザー」を見かけたらマラブーおよびハックル、ほか鳥毛全般と捉えます。

一方で、文句を言われないように言葉を正確に捉えれば「羽毛」ですから、エルクヘアは「獣毛」なのでOKなのではと思いますので、OKという観点でフライルアーを作ってもいいと思います。フェザーではなく「羽毛・獣毛・化学繊維」というような言い方に厳密に指定していないわけですから、化学繊維もOKでしょう。ただ、毛みたいなのがゆらゆらしているのが嫌だというのであれば、化学繊維も含むでしょうから、エンジェルヘアー的なものもNGかなという気はします。ただただ一方で、市販のルアーにもしかしたらちょいと化繊がくっついているギミックのものもあるかもしれませんし、なんならハックルがついているものもあります(ハンドメイドですけど)。そのあたりの矛盾は尽きません。

ただ繰り返しになりますが、イワナセンター関わらず「フェザー」と書いている以上は羽毛鳥毛は絶対NGで、獣毛や化学繊維は自己責任(怒られたら解釈を説明した上でモメるつもりは無いことをアピールし素直にやめる)という感じでしょうね。

イワナセンターのレギュレーション攻略検討

ZERO号池第2エリア以外はワーム以外なんでもOKなので、気にせず、 ZERO号池第2エリアに関しては獣毛系・化学繊維のマテリアルのみを用いたフライルアーでなら可能「かもしれない」という感じです。

ショットを噛ませてフライを投げるのも、 ZERO号池第2エリア に関しては 獣毛系・化学繊維のマテリアルのみを用いたフライ以外は基本的にNGでしょうね。

川場フィッシングプラザ

一度お邪魔しましたが、場所取りの煩わしさ、平日でもある程度混むことを除けば良い釣り場です。広いですし活性もいい。何を投げても釣れる感じです。フライも全然肩身は狭くないですが、どうしても混み合うときはパーソナルスペースの問題でストレスですので、なんならフライルアーを投げればいいじゃんという感じで検討してみます。※川場キングダムに関しては、同じ川場に行くなら個人的にはフィッシングプラザ(FP)のほうが持ち帰り数の面で好みです。キングダムも非常に良い釣り場だと思います(私が1回行ったときは渋かったですが)。

川場フィッシングプラザのレギュレーション抜粋

先に持ち帰りのレギュレーションを確認しておくと、個人的に沼田は行くなら1日コースなので30匹。この30匹というのはあまりにも破格です。イワナセンターのようにサイズ指定なし(50UPは1匹までですが)、まあ50以下は小物揃いですが豆というほどでもないし自家養殖・水質良好なので何より味もよし。

続いて本稿でのメインとなるルアーのレギュレーション。HPではこちらとなります。

まずエサとか非常識レベルではない本稿絡みの関連では、

  • ソフトルアー
  • ラバージグ
  • スポンジ状エッグフライ
  • ジグフライ
  • パワーエッグ

がNGとなっています。それ以上にこちらの文書が壊滅的。

フライリールの付いたフライロッド以外フライ(毛鉤)は使わないで下さい。ルアーでフライ(毛鉤)を使う事も禁止です

抜け道一切なしの記述です。要するに、ルアータックルで幅広い意味での「フライ」を使うのは一切NG。これはやられました。

川場フィッシングプラザのレギュレーション考察

とにかく全方向に釘を刺された格好です。少なくとも、完成フライをルアーで投げることはできません。ダンベルアイなどで多少重くしたフライもNG。今回検討しているフライルアーも、フライのエッセンスを盛り込む予定のため無理でしょう。可能なのは、ハンドメイドルアーのみといった感じでしょうか。もしくは、ハンドメイドでもセニョールトルネードやスティック系の、クラフト寄りのもの。それ系も興味はあるので、投げるとしたらそれ系かちゃんとしたハンドメイドルアーになるでしょうね。

一方でフライだとしてもよくわからないのはスポンジ状エッグフライ、パワーエッグ、ジェリービッツ。パワーエッグというのは聞いたことがあっておそらく既製品でしょうか。スポンジ状エッグフライとジェリービッツは意味がわかりません。フォームを使った・・・エッグ? フォームを真円に加工するのは無理なので、もしかするとアントなどで使う発泡ビーズのことでしょうか。

そして究極はジェリービッツ。ジェリービッツ・・・聞いたことないですし、ググっても川場FP関連の情報が出てきてマッチポンプ状態です。まあ、適当なマラブー引っ張れば釣れるんでフライに関しては何も心配はいりません。

川場フィッシングプラザのレギュレーション攻略検討- クラフトルアーという活路

先述の通り、ハンドメイドルアーならOKです。本格的なちゃんとしたハンドメイドルアー(ミノー)も興味なくはないですがちょっと毛色が違うので手を付けないとして、セニョールトルネード系、スティック系は興味がありますね。ないしは、フライで通常使わないような素材を使って軽量小型な物体を作って、それを投げられるなら投げればOKでしょう。軽すぎて飛ばない可能性は大いにあります。

既製品ルアーを買わないというのが自らに課した最低限の縛りなので、ルアーを投げるならクラフト方面、まあバックも取れますしフライメインでしょうね。飽きたらお遊びでクラフトルアーをポイポイ。

宮城アングラーズヴィレッジ(MAV)

MAVに関しては簡単で、冬季トラウト釣りのルールはワーム及びゴム製品NG以外何もなし。オープンするともう少し細かなルールが追加されるかもしれませんが、ショット噛ませてフライ投げてもOKのようなので問題なく釣れるでしょう。

公式HP 冬季ルール

MAVは実質的にルアーマンがメインのフィールドになっており、1人1人のアングラーのパーソナルスペースが激狭です。フライで行くならば、むしろフライマンのスペース間隔の感覚がおかしいと思ったほうが無難です。というわけでMAVでフライを投げるのはよほど釣れなくてマーカー釣りをするときでしょう。マーカーは絶対釣れます(笑)。何ならでっかいマーカーを食ってきます。

むしろそのパーソナルスペースの問題で釣法のカルチャーギャップを感じたことが、むしろ郷に入っては郷に従えの精神でルアーを投げてしまうことですべて解消できるため、リベンジとばかりに行くこともまた一考に値します。周りのルアーマンがそこまでバシバシ釣れていないなか、フライルアーで爆釣というのも楽しそうですね。

そうしてフライフィッシングの素晴らしさが布教できればなおよしでしょう。

群馬フィッシングセンター中之沢

初心者に超オススメのGFCですが、改めてルアーのルールを見てみると、なかなかに厳しい。細かな記載が多いですね。いかにフライが優遇……というか大目に見てもらっているか。基本的なもの以外は川場FPに繋がる部分が多く、さらに加えてアラベスクと名指しもされています。要するに鱒の華、ルアーとして投げる用の重量型オクトパスボムということですね。

さらに特筆すべきは「ルアーでの革の使用」の禁止。これはやられました。必殺フライであるトラウトガムのルアー仕様がNGなんです。

しかし・・・中之沢は全然トラウトガム釣れないので(というか、北関東はどこもトラウトガム釣れない印象)、もとより関係ないかな?と。どちらかといえば小ささが重要な釣り場です。

「毛鉤」との記載なので、毛ではない=化学繊維を使うのは無くもないかもしれませんが、十中八九化学繊維も意味合いとしては内包していると思うので、よほどルアー寄りなビジュアルじゃないとだめでしょうね。アラベスク(エッグヤーン)がNGということからもお察しです。

ルアーの範囲を逸脱せず、小さいルアーを作る。アクセントでちょっとした化繊くらいなら・・・という感じですが、なかなかイメージが沸きませんね。

中之沢でルアーを使うメリットとしては、レストハウス前はルアーのみのため、そこに入れることです。フライオンリーでは見れなかった中之沢の釣り景色を見ることができるようになります。

公式HP(レギュレーション記載ページ)

赤久縄

赤久縄のルアーのメリットは、第1エリアや途中のエリアで釣りやすいということ。後ろに木があるので、ダム以外はバックが取りづらい。赤久縄はフライマンでもルアーとの両刀使いが多い印象です。またダムでも、ルアーでの大遠投は魅力です。数は出ませんが、出るとでかい印象。私の作ったロッドは大遠投向きでは無いかもしれませんが、どれだけ投げられるかというのも事前にテストしてみたいところです。

ルアー関連のレギュレーションを見ると、基本的なこと以外ではジグヘッド、ドロッパー禁止が目立ちます。それ以外は特に細かなルールは見られません。ドロッパーはトレーラーではないため、ショットを噛ませたフライはOKと見ました。各種フライルアーも大丈夫そうです。

しかし、そうです。釣れるもんなら釣ってみろ、です。ルアーはなかなかに厳しい。放流のマメなら相手してくれるかもしれませんが……。

埼玉の水上公園たち

リストアップするのもどうかと思いましたが、さいたま水上公園・加須はなさき水上公園・川越水上公園・しらこばと水上公園。うち加須はなさきと川越のみ経験あり。しかし結果から言えばルアーよりフライオンリーでいいかな・・・という感じですが、ルアーの「練習」にはもってこいだと思います。引っ張りの練習になるでしょうね。飽きる時間帯もあるので潰しとしても。

フライNGなので未経験!未知の釣り場たち

以上はルアー/フライOKの釣り場ですが、「管理釣り場」でググると出てくる釣り場には、フライNGのフィールドも多々あります。見ているとなかなか面白そうなフィールドも多く、すべて未知の場所ではありますが探ってみたいと思います。

元田養鱒場

管理釣り場ポータル

伝え聞くところやレビューではとにかくレギュレーションにうるさい印象。クリアウォーターらしいですが、最近の投稿動画がないのも不穏。撮ると怒られるんでしょうか。

とにかく種類を細かく指定して禁止しています。ここまで明確に指定しているのはなかなか無いのではないでしょうか。もしかするとハンドメイドルアーも既製品に寄せたものでないとだめかもしれません。

要するに、既製品のみ(サイズを守ったもののみ)しか使うなということでしょう。持ち帰り制限は結構値段に対して良心的ですが、気分良く持ち帰れないのも嫌なので、話半分で1回行くかどうか。

元田養鱒場以外も調べて書こうと思いましたが、いい噂を聞かないところや、遠くて未知すぎるところばかり。今後追加されることがあるかもしれません。

おわりに

今回挙げた釣り場は、いずれも「ルアーでやるメリットが有る」「個人的に行ったことがある・行きたい」「ルアーでリベンジしてみたい」「ルアーオンリーなので興味はある」釣り場です。フライのほうが圧倒的に優勢なところでルアーを投げることはないか、ないしはフライでの引っ張りが面倒な場面やバックが取れないなどのシチュエーションでルアーも必要になることもあるかもしれませんが、わざわざルアーを投げる・投げたいというわけではないです。

しかし各釣り場のルアーのレギュレーションをみるとなかなかおもしろいですね。フライだけでは見えなかったものがあります。管理釣り場は一定数釣ってもらわなければリピートされないし、かといってわどなのような特色がなければスレすぎてもダメだし(2021年、わどなは残念ながら閉業しました。本当に残念です)、凶悪なものを使われてスレられてもだめだし、ルアーに対しては本当に管理釣り場ごとに様々な攻防が続けられている印象です。

一方でフライに対して緩めなところが多いのも面白く、それはなぜなのかというのを次回考察してみたいと思います。

最後に改めてのお断りとして、とにかくルール違反をしたいわけでもなければ、グレーゾーンや抜け穴を突きたいわけでもありません。釣り場がNGといえばすぐに従ってフライに切り替えるか、手持ちのものでOKなものを探ります。可能な限りフライのエッセンスを活かして快適な釣りをしたい、それだけです。

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管理釣り場におけるフライフィッシングのレギュレーションはなぜユルユルに見えるのか? https://flyfishing.link/fly-rule/ Mon, 04 Nov 2019 00:00:00 +0000 https://flyfishing.link/?p=141 フライロッドをスピニングロッドにコンバート改造し、フライルアーの制作に取り掛かると同時に、管理釣り場におけるさまざまなレギュレーションの違いを知ることができました。いずれの管理釣り場もルアーに対しては様々なレギュレーションを敷いている一方で、そもそもフライフィッシングに関しては細かく厳しいレギュレーションを敷いていない管理釣り場が多いことに気づきました。一体それはなぜなのか。ご意見も賜り、いろいろ考えてみます。

ドメジャーな管理釣り場のレギュレーションを見てみる

まず、独断と偏見で選ぶ関東で割とメジャーな管理釣り場のルールを見てみます。

加賀フィッシングエリア

https://kaga-fishingarea.jp/regulation

意外にも加賀フィッシングエリアに関してはルアーへの細かなレギュレーションはなく、一般的な以下の2点のみ。

■餌釣り・まき餌・テンカラ・引っ掛け釣り等の、ルアー及びフライフィッシングのモラルに反する釣りも禁止しています。
■ワーム・トレーラー・かえしのある針・集魚剤の使用も禁止です。

川場フィッシングプラザ

https://kawaba-fp.jp/publics/index/19/

ルアーに対しては割と細かく指定していますが、フライに関しては以下の馴染みのない4点を指定。

したがって、エッグを使う場合はおそらくヤーンで作るもっともポピュラーなもののみOKという感じだと思います(念の為、エッグ自体気をつけてください)。

それ以外、フライに関しては特にありません。

朝霞ガーデン

朝霞ガーデンもやはり、とくにペレット系の「対管理釣り場用」のルアーに関しては厳し目で、ほかもポピュラーなレギュレーションを敷いていますが、やはりフライに関してはこれといって無し。「パワーエッグ」のみです。

http://www.a-garden.com/

開成水辺フォレストスプリングス

ルアーに関してはメジャーなレギュレーションとサイズ指定がありますが、フライについてはドロッパー禁止のみ。

http://www.forest-springs.com/kaisei/rule.html

ベリーパーク in フィッシュオン!王禅寺

ルアーはやはりメジャーなレギュレーションおよびサイズ指定があります。フライに関しては、他には珍しく土地の都合からかロッド長制限があり、ダブルハンドおよびスペイキャスト禁止。”・枝針(2本以上の針)・ドロッパーの使用は禁止です”との記載もあり。

http://www.fishon-oz.jp/guide/regulation.html

ルアーは細かく、フライは定番の内容

各管理釣り場のレギュレーションを比較してわかったのは、当然ながらシングル・バーブレス厳守やエサ関連厳禁は釣法かかわらず当たり前として、やはりフライに関してはルアーと比べて定番の内容のみを禁止していることが多いということです。

赤バリなどのハリのみ禁止は釣り場により、エッグ関連もパワーエッグ以外特に細かくないところがほとんどです。

ドロッパーやトレーラー(要するに、ティペットを枝状にしていくつもフライを付けること)禁止はまちまちというところでしょうか。

テンカラを禁止しているエリアは多い

一方で目立ったのは、「テンカラ禁止」のエリアが結構あるということ。王禅寺に関してはOKですが細かくルールがある感じです。

次項で触れますが、やはり手返しの問題もあるでしょうし、管理釣り場でやってしまうと引っ掛け釣りに近いものがあります。また、一部フィールドではテンカラ師の魚に対するマナーの悪さ(ズリ上げ)のため禁止としたところもあるようです。

テンカラは川に行けということでしょうね。

なぜフライフィッシングに関してはユルめのレギュレーションに見えるのか

いよいよ今回の主題です。普通に遊ぶ分には逸脱しないレギュレーションしかなく、一部のエリアでは竿の長さやダブルハンド禁止を気をつければいいだけです。管理釣り場サイドの事情などをふまえ、なぜフライフィッシングに関してはユルめのレギュレーションを敷いているように見えるのか考えてみます。

そもそも規制をするのが難しい

実際にレギュレーションを眺めて思ったのは、そもそもレギュレーションというのはハリスに何を付けるかというところ以外なかなか規制しずらく、フライに関してはそれ以外だと土地の都合でロッド長や釣法を規制する程度のものです。

ハリスに何を付けるかというと、ルアーではあまりに釣れてしまうものを順次指定すればOKですが、フライについてはわざわざ指定が必要な裏技フライのようなものは無く、手返し(キャスティング可能回数)がルアーと違って少ないので(トラブルも発生しやすいですし)、フライ(毛鉤)そのものを縛ることにメリットがありません。小さいため現場でのチェックも難しいですしね。そのため、ルアーではいろいろ書いてあるように見えて、フライはあまり書いてないように見えるという、単なる見た目の上の問題だったのです。

エサやカエシ付きハリといったアウトロー以外では、裏技のようなマテリアルなんて存在せず、そもそものフライマンの技量によるところが多いので、パワーエッグのような集魚を兼ねたエッグや、ドロッパーのようなWハリを禁止するくらいのものです。

フライについてよくわかっていないパターン

管理釣り場のオーナーサイドがフライフィッシングについて明るくなく、規制・制限のしようがないというパターンもあるでしょうね。そういうところでもアウトロー・非常識系はちゃんとフライも含めて制限しているので、フライというのはそれさえ制限されて毛鉤のみOKというスタンダードルールならば、結ぶフライというのは本当になんでもOKなので、規制されている感じは全くありません。

鉛(LEAD WIRE)の禁止

元管理釣り場オーナーの方いわく、過去には、環境負荷を考慮してレッドワイヤーの禁止をしているフィールドもあったようです。最近ではレッドフリーのワイヤーもありますし、一時期ほどフライマンは多くないため、あえて明言するフィールドは無くなったようです。これはもう、現状いまだにマテリアルとして販売されている以上はフライマン各個人の問題でしょうね。私は使う場合はレッドフリーのみですし、レッドワイヤーのパターンはあまり釣れる気がしていないので使うことも少ないです。

規制する場合はフライごとNGにするしかない=機会損失

それでもやはりフライのエキスパートは、ルアーで多くても1日数匹~20匹くらいの激シブエリアで1日100匹とかを平気で釣り上げます。そういうエキスパート対策として、マーカー(ルースニング)やマラブーやミッジを禁止しているエリアがありそうで無いのはなぜか、というのが実のところこの記事の執筆を思いついたキッカケです。マーカー禁止は探せばありそうですが、フライに対して細かく規制するくらいならいっそフライ禁止という感じなのでしょうね。

ただ、土地の都合で禁止というところ以外ですと、フライまるごと禁止にすると機会損失感は否めません。少なくなったとはいえ、割と普通にいますからね。エリアによってはフライのほうが多い場合もあります。

あと、初心者さんにとってはたとえマーカーだとしても釣れる体験のほうが重要ですから、そういった意味でも禁止にするならフライまるごと、ということなんでしょうか。

フライマンは金持ちだから・・・

穿った見方もできます。フライを細かく規制しないのは、フライマンは医者などお金持ちが多く、レストハウスでの軽食など釣り券以外の部分にお金を落としやすいため敬遠されると痛い。緩やかなフィッシングスタイルであることも多く、先述のような数釣りエキスパートもいれば、数釣りはほどほどに、レジャーとして満喫して釣果としてはルアーマンと大差ない方も多く居ます。また、ゴミマナーや、釣り上げた魚へのダメージマナーなどのマナーリスクも少ないのがフライマンを受け入れるメリットでしょうね。もちろん、アナーキーなフライマンも割といますけどね。常に見られていると思って気をつけなければなりませんね。

おわりに

なぜゆるゆるに見えるのか、というのは文書としてレギュレーションをみたときにどうしても言及できる部分がフライの場合は少ないからという単純な理由と、フライを受け入れるか受け入れないかの二択になりがちであるということ、人口減により明言できることも少なくなったこと、あたりが主要な要素でしょう。

一方でテンカラ禁止が意外と多かったり、ダブルハンド・スペイ禁止などはフライマンとしても十分気をつけなければなりません。

マナーを守って、楽しいエリアフライフィッシングライフを。

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フライロッドのトップセクションをスピニングロッドに魔改造してみた https://flyfishing.link/flyrod-restore-flow/ Sat, 19 Oct 2019 00:00:00 +0000 https://flyfishing.link/?p=137 フライロッドをスピニングロッドに魔改造した全行程のうち、実際の作業工程を綴った記事となります。作業自体は非常に簡単なものですが、なにぶん初めてだったもので緊張しました。

全行程のフロー

まずは各ガイドを外す

ガイドを覆うエポキシをカッターでえぐりとり、中のスレッドをくるくるはずせればOKという感じです。実際そんなうまくは行きませんが、深く削りすぎないようにすれば大丈夫です。エポキシが案外カッターでサクサクいけてしまうので拍子抜けしました。

ガイド外しのコツ

基本的には炙りや加熱などは不要です。エポキシの先端部を削り、スレッドの端が出せたら、くるくると引っ張っていくことで剥けます。すべてこそぎ落としても大丈夫ですが、カーボン部分を削らないように注意。スネークガイドを再利用する場合はなるべく傷つけないように。スネークガイドの足の部分のみ削ってスネークガイドのみ取り、段差を爪や硬質プラスチックでコジッて剥がしていくのもいいと思います。とにかくカーボン部分にダメージを与えないように。あと、その場合は無理やりスネークガイドを取ろうとするとよからぬことになるので、無理にスネークガイドを捻ったりしないほうがいいです。

エポキシ跡がガタガタしているので、サンディングでなめらかにしたほうが見栄えがいいですね。600番や800番の耐水ペーパーがいいと思います。それ以下でももちろんOK。目詰まりが早いので結構使いますが、もったいぶらず使いましょう。400番以上は油断するとカーボンまで削れてしまいそうです。うまくサンディングしたのち、塗装+ウレタンコーティングが理想ですが、これは色の濃いロッドですので、塗装無しでウレタンでもOKでした(失敗しましたが、後述)。

本稿執筆時点ではウレタンコーティングはしていません。失敗塗装を剥がすかどうか悩み中です。

グリップを接着

グリップのお尻からブランクの先端を挿入し、通していって接合する感じがいいと思います。逆からは入れにくいでしょう。その際、ブランクの穴にマスキングテープなどで詰め物をしておき、エポキシの流入を防いだほうがいいと思います。エポキシを塗って少し粘度が上がってからグーっと差し込んでいき、お尻から出てくるエポキシは硬化前にすぐに拭きましょう。

また、各種作業中は部屋の広さにもよりますがロッドティップがあちこちにぶつかっても大丈夫なように、先端にエアーパッキンを巻きましたが、それはそれで邪魔でした。

要か不要か、エクステンションバット

グリップは接着装着だけでOKでしたが、少しでもフライのエッセンスを、と思い、スイッチロッドの取り外し可能なエクステンションバットかの如く、スピニングロッドでよく見かけるロングバット化を試みました。もともとフェルールになってて接合できますからね。

折れたバットセクションに関してはもはや一切不要ですので、好き勝手改造できます。折れた部分はセクションのわりと先端の方なので、今後クラックが広がらないようにバッサリカット。

まず完成形を見てもらったほうがわかりやすいと思いますが、出来上がったのはこんな感じの物体です。

もともとのフェルールを存分に活かしました。これを、グリップエンドに装着するのです。もちろん取り外し可能。最初に行ったのはグリップ部のカット。高速回転なのでキレイな切断面になりました。

この先端に、カットしたフェルール部分をエポキシで接着。厚み調整は「テサテープ」で行いました。ロッドビルディングには結構必須のマスキングテープかもしれません。通常のマスキングテープでもよかったんでしょうけど、なんとなくの安心感。

テサテープはこんな感じのものです。

25mmを買いました。

使っているエポキシはダイソーのものです。10分硬化で気兼ねなく使えます。

エクステンションバットのエンド。要するにロッドエンドのエンドには石突としてなにか必要ですが、私はアメリカのコインを選びました。大昔に親戚のおじさんがお土産としてくれたものです。帰国後に両替するのも面倒な小銭を寄越したのでしょう。

サイズ的にハマるのがなかったため、一回り小さな1セントをエポキシで貼りました。磨いて光沢を出してから貼りましたが、案外色合いも悪くないです。

エクステンションバット装着イメージはこんな感じ。

各SiCガイドのラッピング

トップガイドから4番目まではもともとスネークガイドがあった位置でOKですので、そのとおりに配置し、一番大きなガイドのみうらしま堂渡辺つり具店の方に位置をマーキングしておいていただきましたので、その位置に取り付けます。

ラッピングスレッドは持っていた記憶があり、とくにうらしま堂では買いませんでしたが、結果手持ちのものはイエローで、全然合いませんでした。そこで、急遽タイイングスレッドのストックから撚りのあるものを探したところ「COBWEB」というラベルのものが何種類かあり、その中から良さそうなブラウングレー(タン)みたいな色をチョイスしたわけです。

文書や写真で紹介しているサイトもありますが、やはりこういうときはYouTubeが一番です。DIYもそうですが、ハウツー系の動画が本当に充実してきました。とくに探した中でおすすめはこれです。太い糸を使っているので非常にわかりやすい。

トップガイドもなんとか巻き、ロッドビルディングモーターでエポキシ塗りです。

クイック30はNG。ダイソーエポキシでOKだった

ラッピングスレッドのエポキシコーティングにあたり、ダイソーエポキシの10分硬化だと早くてダメそうなので、コニシのクイック30というエポキシを購入。しかしこれは合いませんでした。硬化までの時間的余裕はあれど、白濁しており、硬化後もぷにぷにです。面倒なのでそのまま使いますが、ちょっと正直微妙ですね。

完成後に、調子乗って振ってたら電灯のひもに引っ掛けて2番めのガイドが取れて付け直したんですが、その際ダイソーエポキシを使いましたが白濁もせずカチカチ透明で最高の仕上がりでした。ダイソーエポキシは若干黄色化するんですが、下が暗い色なので黄色は目立たず。最初からダイソーエポキシを使い通せば無駄な出費もせずに済みました。クイック30はまた別の接着で使い所があればいいんですが。

エポキシコーティング塗布の際、ロッドビルディングモーターでくるくる回しながら筆で塗ります。ダイソーエポキシの10分でしたら手でもいいかもしれません。筆はダイソーの絵画用のナイロン製がいいです。ロッド本体のウレタンコーティングも同様です。

ロッドビルディングモーターは高いため、ロッド関連の作業を今後も行わないとちょっと出費が大きいだけになってしまいますが、あると安心です。今回の作業くらいなら手回しで頑張ってもいいかも。

サンディング跡のカラーリングに失敗

スネークガイド跡で、かつ新ガイド装着で隠れなかったサンディング部分に関しては塗装を行いました。しかしこれが大失敗。

安心と信頼の染めQより、コーヒーブラウンを選んだのですが、もう一段階深い茶色のエスプレッソブラウンでもよかったです。

これなら最初から塗らないほうがよかったレベルですが、仕方ないのでロッドはこれで一応の完成としました。

塗装を落としてそのままウレタンコーティングするか、濃いカラーリングをしてウレタンコーティングするかは未定です。ウレタンコーティングは後日届くので、暇があれば行いますが、このままでも塗装保護はしてあるので使えます。

取り付けから硬化まで無事終了し、ともあれ、かくして、フライロッドのトップセクションをスピニングロッドにコンバート改造することは無事成功しました。先述のとおり、調子乗って振っていたら電灯の紐に引っ掛けて第2ガイドがふっ飛びましたが、ラッピングのエポキシコーティングはダイソーのものでOKだったという教訓を得られたのでよし。

ロッドソックも活かしたい

立派なSAGEのロッドソックもあるので、これは活かしたいです。そのままでは一番大きなガイドが邪魔で通らないので、リッパーで中央の縫製を途中までカットします。

1番大きなガイドが大きいため純正のハードケースには入れられなくなりましたので、汎用のケースが必要ですが、9ftの半分ですので市販の規格(アブのハードケースがおすすめ)で大丈夫です。これがもうちょっと長いものだと微妙にハミ出たりします。

リールとラインは最安でOK

今回の趣旨として、極力有り物で済ませるというのがありましたので、ガイドとグリップはバリバリ新品購入でしたが、とにかくルアーに対して出費は抑えたいところ。リールはどうしても購入しなければなりませんでしたが、アブの2000番の一番安いものにしました。ラインはさすがに流用できず、格安の0.8号のナイロンに。

終わってみての雑感

走り出してしまえばあとは気合でなんとかなるものですが(もちろん、エポキシを触ったことがある経験だったり、DIYの素地があったのは大事でしたが)、とにかく発進までが億劫でした。ガイドやグリップの壁に当たり諦めかけましたが、とにかく折れた6番が遊んでても仕方ないので、失敗覚悟でうらしま堂渡辺つり具店さんに突撃したのが奏功した感じです。今回ご助力いただいた同店には大変感謝しております。

ちなみに、全体の企画としてはまだまだ終わりではありません。釣るためのフライルアーのタイイングおよび 実釣 が待っています。その前に、スピニングリールのキャストの練習も大事ですね。練習はさすがに記事にはしませんが、タイイングおよび実釣は今後掲載予定です。

一見無茶な計画も、案外なんとかなる。いい経験になりました。

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フライロッドをスピニングロッドにコンバート改造する設計-うらしま堂渡辺つり具店へ https://flyfishing.link/flyrod-restore-design/ Fri, 18 Oct 2019 00:00:00 +0000 https://flyfishing.link/?p=135 結局ちゃんとしたことはわからずじまい。そこで、この壮大な(?)計画がそもそも可能なのかどうか、プロにじっくりと見てもらうことにしました。

DIYを諦めてプロに依頼する

木工系のDIYも趣味としてひとつ嗜んでおりますが、往々にしてどこかで個人規模の技術や装備やスキルでは実現不可能な領域が存在します。非常に極端な例で言えば、家をぐるっと囲む足場を組んで、家を全部ペンキで塗装するなんてことはどう考えてもDIYの領域では有りません。勲章まみれのニッカポッカを履いた複数の職人たちがハイエースで乗り付けて、それなりの期間をかけて行う作業です。ちょっとした小物入れや犬小屋なんかは塗装まで含めてむしろDIYの領域なのに、不思議とどこかから個人規模でできる限界が発生するものなのです。

たとえば釣りにおいては、ロッドメイキングに関しては大半がDIYの領域ですが、そもそものロッドブランクス(カーボン)もDIYすることはなかなか難しいでしょう。そういう意味ですべての工程をDIYできるバンブーというのは、すべて自分で行った達成感も相まってビルダーの脳髄を刺激するのでしょうね。一方でリールやラインはほぼメーカーがライン生産したものを使っています。特にティペットはほぼ100%の方が何らかの既製品だと思われます。

スキル、設備装備、コストパフォーマンス、意義・・・それらいろいろな要素が複雑に絡み合い、DIYでいくべきか既製品(プロ)に任せるべきかというのを決定します。

少し話が逸れましたが、現状のこの計画においては、装備やスキルよりも、私自身のルアー釣りに対しての知識が不足しています。 ガイドは何を選ぶべきか、どの位置に付けるべきか。 そもそもコンバート改造など可能なのか。--それらの知識を得て今回の計画をDIYで遂行するにはルアー釣りに対して莫大な出費と経験期間が必要となり、本末転倒になってしまうと考えました。そこで、コンバート改造予定のロッド(モノ)を持っていって、プロに設計をすべて依頼することにしたのです。結果から言えば、それで正解でした。

選んだのは【うらしま堂渡辺つり具店】

知ってる人は知っている老舗です。埼玉は羽生インターの近くに位置し、もともとの私の認識としては、ロッドビルディング専門店という感じでした。正直、諦めたからプロに依頼するというよりは、当該店舗がどのような感じのショップさんなのか見てみたくて、そのついでというのが大きいです。以下に、今回のコンバート改造を設計していただいた流れや、実際訪れてみての品揃え等をお届けします。

出会いは初心者の頃-フライショップ探訪のリストアップで

2014~2015年、ド初心者の頃はショップ探しに明け暮れました。品揃えや居心地、話しかけやすさなど、どの釣具屋が優れているのか。フライフィッシングブームが過ぎ去りもはや四半世紀とも言えるなか、究極的な結論はあっさりと出たものの、訪れずじまいのお店もありました。

その一つが、うらしま堂渡辺つり具店さんでした。というのも、情報によればこちらはロッドビルディング関連のお店で、当時の私としてはニッチ需要のお店だと判断し、すぐに訪問予定リストから外さざるを得ませんでした。ただ存在自体はずっと知っていたので、今回どこかのショップのプロに任せようと考えてからは、真っ先に脳内リストアップされたお店です。

埼玉県の羽生市、 羽生インター近くに位置しており、ポピュラーなマップアプリなら必ずヒットすると思います。純正カーナビだとわかりませんが、羽生中央公園あたりがランドマークになるでしょうか。今はもう、車のカーナビよりスマホのほうが圧倒的だと感じます。

一つ注意したいのは、面する道路は左折in、左折outのみです。物理的に右折in・outは不可能ですので、埼玉西より行く場合は問題有りませんが、羽生インターを降りてお越しの場合はどこかで上手いこと左折inできるように調整しなければなりません。

駐車スペースは縦方向が狭いので、バックがやや難儀しますが、私の駐車技術が微妙なだけで、よほど狭小な都市圏の店舗よりは全然問題ない感じです。

実際の品揃え-不足のない満遍なさが魅力

いざ到着。初めてのお店はドアを開ける際に緊張しますが、思い切って入ってみます。

※お店の方に話しかける前に、ぐるっと店内を物色してみました。実際は、パーツを探していただいたり、グリップの調整中にお店を見る時間はたっぷりありましたが。

第一印象としては、まず超高密度。群馬の銭屋もずいぶんゴチャついていましたが、とにかく所狭しとアイテムが並んでいます。ルアー・フライ両方置いているため、どうしても縦方向の深さはもう一歩のものもありますが、前情報通りロッドビルディングに関しては縦方向にずば抜けた品揃えがありました。ブランクスやグリップ、ガイド、ラッピングスレッドなど他のお店では絶対見かけないものも多いので、改造・新規制作においては必須のお店かもしれません。

特筆すべきはルアーメイキングの品揃えで、これは完全に私の中で事前情報がありませんでしたが、見た限り細々したもの含めかなり揃っていました。ハンドメイドルアーにハマった場合はまたお世話になる可能性が高いです。

ルアーの品揃えや傾向はわかりませんが、他のお店と競合する内容ですとどうしてももう一歩感、あるいは在庫回転の遅さを感じる気がします。ロッドビルディングついでにいろいろ買って済ます感じでしょうか。ただ、なんとなく一通り揃っている、満遍なくある感じはします。

フライに関しては、やはりどうしてもタックル周りやライン周りで不足を感じますが、案外マテリアルは豊富でした。ホワイティングの扱いがないのでハックルマニアには物足りないかもしれませんが、一通り揃うことには揃います。先述の通り回転率が残念でくたびれたパッケージもあることにはありますが、なにかのついでに寄って探すぶんには十分だと思います。珍しいスレッドや書籍など、他にはないアイテムが魅力ですので、一度は行ってみるべきでしょうね。空気感含め、超楽しいです。フライロッドのリペア関連ももちろん揃います。

今回ガイドでお世話になったfujiのページにて、ご主人たちの来歴やショップ探訪を載せた記事がありました。

今回私個人としてはお店の取材という形ではなかったので、訪れる方は上記リンクよりある程度予習しておくといいかもしれません。

経緯の説明、判明した事実--!

一通り店内を物色したのち、お店の方に今回の計画の経緯や内容を説明します。話の流れでとにかく現物を見るのが一番とのことで、持参したロッドをお見せしました。

そもそもコンバート改造は可能

第一に伺ったのは、まずそんなこと(フライロッドからルアーロッドへ)は可能なのか。これはもうあっさり、可能ですとのこと。しかし、ご希望のアクション(1g未満)かどうかは物によると。それは当然ですね。さらにフライロッドはコンバート改造するならベイト向きとのことで、やや残念感は残りますが、そこはクリアできたようでよかったです。

アクションは慣れた人が天井に当てるのが一番

実際に改造予定の4.5ftトップセクションを天井に当てて曲がりを確かめていただきましたが、ここで判明したのは、おそらく3g以上のルアーが適合だろうという点。重めのフライルアーは作れなくもないですが、フライのエッセンスだとなかなか3gに到達するのは難しい(ガン玉やレッドワイヤーが大量に必要)ですし、私としてはやれマイクロスプーンだ、縦釣りだ、といったマイクロのルアーにフライの威力を真っ向から浴びせてドヤるのが目的ですので、軽量であることに越したことはありません。

今思えば、6番のロッドが改造元なのが間違っているのでしょうね。それこそ3番以下かつ8ft以下(2ピースなら4ft、3ピースならそのうち2ピース使って5~6ft程度、4ピースならうち2~3ピース使って4~6ft程度)くらいが丁度いいのでしょう。ともあれそう簡単に折れたフライロッドは用意できないため、あるものを使うほかありません。

その後のTwitterのやりとりなどを加味しても、軽量ルアーを投げられなくもないとのことなので、とりあえず作るだけ作ります。折れた6番なんて持ってても何にもなりませんから。

コンバート改造には何が必要になってくるか

続いて伺ったのは、この改造にあたり何を購入すればいいか。どうやらガイドは前回記事でネタバレしたとおり流用不可能なようで、諦めてちゃんとしたものを選んで頂くことにしましたが、いかんせん高い。しかし結果から言えば、完成度や満足度を考えれば決して高い買い物でもありませんでした。加えて、ガイドのほかにはグリップのみの購入で作れることには作れるようで、あとから通販で購入したものを含めても、予算ギリギリちょいオーバーくらいの感じでした。

むろん、ダイソーのエポキシや筆、ロッドビルディングモーター、ラッピングスレッド(結局使ったのは通常のスレッドでしたが)を持っていたのはアドバンテージです。それらのない状態ですと、それぞれ揃えなくてはなりません。とくにロッドビルディングモーターがfujiの新品を買うとそこで5、6000円ですので、一度きりの改造ですとコスパ的に微妙になってしまうかもしれません。

プロのガイド選びを目の当たりに

引き返すわけにもいかないので、高いのを承知でガイドを選んで頂くことにしました。すると、ロッドのアクションや、スピニングロッドであることを吟味し、1個1個じっくり丁寧に選んでくださっています。これは非常にありがたかったです。何より、絶対に今の自分では行えない作業なので、一路託してみてよかったと痛感しました。

選ばれたのは、富士工業でした

ちょくちょく出てくるfuji(富士工業)ですが、今回のガイドとして選ばれたのはfujiでした。というか、まともなガイドをガイドのみで売っているのがfujiしかありません。とくにレビューを見てもラインがスルスル出ていって感度もいいとのことで、ルアー初心者にはもったいないくらいかもしれませんが、総合的に考えれば一番です。メッキの感じもちゃんとしてますよ、やはり。

今回、特に既製品のフルセットではなく、1個1個のガイドを単品で選んでいただいたため、セット売りよりわずかに高くなりましたが、ロッドに合った完璧なガイドが構築できたので大満足です。通販との価格差などを加味しても、ここまで高いプライスレスはないのではと思います。

ガイド位置の妙

とくに、仮にガイドを用意できたとしても一番わからなかったのはガイドの位置です。後から調べると一応解説しているページもありましたが、現状のモノにあった位置なんて到底弾き出せません。じっくり見ていただいて判明したのは、トップガイドから4番目まではすでにスネークガイドがあった場所と一緒で、最終の一番大きなガイドのみちょっとずれているということでした。

意外とそのあたり、先端付近のガイドの位置関係は釣法関わらず一緒なんでしょうね。黄金比的な感じなんでしょうか。とにかくガイド関連はオールおまかせでよかったです。

グリップは挿すだけOKの2000円

続いて重要になってくるのはグリップで、先入観ではスクリュー式のものしかないと思っていましたが、案外フライのようにハメるだけ形式の安価なものもあります。在庫のうちコルクで最安の2000円のものをチョイス。最後の1個でした(その後入荷するとは思いますが)。

穴径に若干ズレがあったので、じっくり修正していただきました。ガイド選びと合わせて作業工賃は発生しないので、非常にありがたかったです。申し訳ないくらい。

これを、ガイドを外してブランクの状態になったロッドに挿入すればOKです。もちろんエポキシ接着は必須ですが。

あとはもう作るだけ

かくして設計は決まりました。ガイド位置は一番大きなガイドのみ少しズレ。グリップはエポキシ接着するのみ。ガイド剥がしの際にブランクを傷つけないようにしたり、トップガイドを温めすぎないように(カーボンは簡単に折れる)など注意点もいただきました。

唯一心配なのは、作業中の事故。温めすぎてトップガイド付近のカーボンがグニャ折れしたり、どっかに引っ掛けてブランクを折ったり、取り返しのつかない接着をしてしまったり…… そんなことは無いように願いたいものですが、器用なのか不器用なのか分からない身としては不安いっぱいのまま、いざ制作です。

フライロッドからスピニングロッドにコンバート改造する際に最低限必要なもの

・ブランク
・ガイド
・ガイドを外すためのカッターおよび硬質プラスチック(ブランクを傷つけないため)
・トップガイドを外すためのライター
・グリップ(径が大きく違う場合はテサテープ)
・エポキシ接着剤(ダイソーで可)
・エポキシ接着剤用の筆(ダイソーで可)
・ロッドビルディングモーター
・ラッピングスレッド
・ラッピングスレッド用のボビン(フライ用で可)

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