【検証】噂の自転車用グリース『BGR-001』はホントに最強のフロータントなのか-- 比較検証してみた

とある自転車のグリースがフライのフロータントとしてとてもいいらしい--。Twitterで情報をゲットした私は、さっそくポチってみました。

みなさんこんにちは。糸屋です。

ようやくtwitterを開いたりブログ更新したりできるような時間が割けるようになりまして、おかげさまで様々なインプットとアウトプットをさせていただいている次第であります。

今回はホントにTwitterでフライフィッシングの情報を相互にやりとりしててよかったな~と思った内容なんですが、単刀直入に言えば「すごいフロータントがあるらしい」と。

発端となったのがこの方のTweetです。

この方(@grobo_nakano)もどなたから紹介されたということのようですが、たどりたどりすることはせず、とにかくこのTweetが初見と申し上げておきます。

バックの美しいCREEハックルで興奮することを忘れ、ただただ「ほどよさそうな大きさのグリースがフロータントとして使われていて、なんだかとんでもない浮力をもたらすようだ」と読み取り、衝撃を受けました。

実際、Amazonで検索するとすぐにでてきましたね。あまり売り切れるようなことも無いかもしれませんが、迷わずポチり。

 

2018/09/22時点の登録商品名が『AZ(エーゼット) 自転車用 フッ素グリース 純度100% BGR-001 【高回転用】 15g BG002』となっています。

ラベルの型番が「BGR-001」で少し異なりますが、検索の通りで、しかも『Amazon’s choice」扱いになっていて、この商品で間違いはありません。
実際届いた商品も同じラベルでした。

用途としては記載の通り自転車用のグリース。自転車用と銘打っていますが、リールやDIY工具なんかにも使えると思います。要するに回転工具の潤滑グリース剤ということのようですね。

販売元の大阪の「エーゼット」という会社から届いた封筒でも自転車や工具関連用品のチラシが入っており、『まあ、釣りで使うなんて思ってないですよね……。すいません自転車乗り以外が買っちゃって』という気分になりました。

到着までは1週間もかからず、かといってAmazon発送ではないので翌日というほどではないくらい。ですから、釣行直前になって欲しくなっても間に合わないので、予め買っておくといいでしょうね。

目次

さっそくテストしてみた

このグリースの浮力はいかほどなものか。さっそくテストしてみました。

テスト環境

フライ:ブラックパラシュート#12
ボディ:ウール(ブラック)
ハックル:ナチュラルブラック(ホワイティング/ヒーバート)
テール:ハックルファイバー(ホワイティング/4Bブラック)
ポスト:エアロドライウイング(ピンク)
フック:アカサカ釣具の安価フック(スタンダード)

同じフライを4つ巻いていたので、他のフロータントと合わせてテストしました。

自転車用グリース『BGR-001』

結果から言えば、信じられない浮力です。

浮き方としては、水を嫌う弾き方。フワッと浮いています。

ジェルフロータントのように、塗ったことによってハックルやテールが過剰にまとまることもなく適度にサラサラで、かつ完全に水を弾きます。

もったいないのでほんの僅かしか塗らなかったのですが(一応全体に塗れるくらいの量)、この威力。

まさに明鏡止水。まるでその眼下に水などないかのような、鏡の上に載せたかのような繊細さで、凛と浮かんでいます。

1投目の初手の初手では、怖いくらいの浮き方をしてくれるという感じです。

わざと水になじませたテストの結果

ポストをピンセットでつまんで沈める→全体に気泡をまとい、ぷっかりと浮かびました。ハックルは若干水に刺さるような感じに浮き方が変わりましたが、ポストはノーダメージという感じ。
左右にゆっくりジャバジャバする→ハックルの水への刺さり方が少し増えましたが、半沈みというほどではなく、逆になじまなすぎて怖いくらいの浮き方でした。
左右に高速にジャバジャバする→ようやく半沈みくらいの感じになりハックルも少しまとまりましたが、まったく異論ない浮き方です。

特筆すべきは、あとでほかの液体系フロータントと比較してわかったことですが、とにかく水に流れ出るグリースの量が少ないことです。塗った量が少ないので当たり前かもしれませんが、浮きの悪いフロータントを塗りまくって油膜が張るくらいになってしまうよりは、よほど環境負荷が低いように思えます。

フォロワーさん情報ですが、フッ素樹脂素材そのものについては、少なくとも人間への影響は無いようです。舐めたくらいでどうにもならない。

フロータントなし

さすがにホワイティングのハックルだけあって、1投目の段階ではグリースと同じように浮いてくれます。下手に何も付けていない分軽いのか、気分良く浮いています。

わざと水になじませたテストの結果

ポストをピンセットでつまんで沈める→気泡はポストにのみまとわり、全体が浮くほどの浮力は無く沈んでしまいました。
左右にゆっくりジャバジャバする→一度水分を飛ばしたあとですが、これくらいなら半沈み以上の半沈没くらいでした。視認はできると思います。
左右に高速にジャバジャバする→さすがに沈みました。

写真右が自転車用グリース。左が無残に沈むノーフロータントフライ。エアロドライウイングの気泡のまとわりつき方はすごいですね。
さすがエアロドライウイングです。

やはりノーフロータントは1投目のみの命です。フロータントは絶対に持っていったほうがいいでしょうね。

ドライマジック

1投目から劇的な違いに気づきました。
なんと、1投目の段階で半沈みなんです。

ノーフロータントのほうが、ぷっかりとした浮き方なのは間違いありません。
ドライマジックがある程度の水の親和性を与えたのでしょうか。

そして気になったのは、流れ出る油膜の量。そこまで多く付着させたつもりはないのですが、自転車用グリース『BGR-001』より多い量が流れ出ます。
愛用しているフロータントですが、大丈夫でしょうか、ドライマジック……。

わざと水になじませたテストの結果

ポストをピンセットでつまんで沈める→ノーフロータントと同じような雰囲気で、沈みました(笑)
左右にゆっくりジャバジャバする→一度水分を飛ばしたあとですが、1投目と同じような半沈みに戻りました。
左右に高速にジャバジャバする→半沈没くらいの沈み方になりました。

さすがに1回つまんで沈めてピンセットを離して浮かんでこなかったときは笑いましたね。
現場ではフォルスキャストによって水が飛ぶので問題はないと思いますが、適度な水馴染みになるように設計されているのでしょう。
ジャバジャバしたときの反応でもそれが顕著です。
半沈みというか、ヘナヘナッと水面に張り付くような感じが虫っぽくなるような考え方なんでしょうね。

場合場合によって、フライを見切られた場合はドライマジックのほうがいいという可能性もありそうです。
今後も携行することに変わりはありません。

石油シリコン系フロータント

とにかく流れ出る油膜の量が多いこと多いこと。本来1日くらい乾かす製品のようですが、現場でのフォルスキャストでも使えるとのことで、エアダスターで一生懸命乾かしてから使ったのが良くなかったのでしょうか。

完全に乾ききったと思われる場合でもテストしてみたいですが、付着後に現場でのフォルスキャストという想定です。

1投目では、テールが人毛のように水面に張り付き、これはこれで虫っぽくてリアルかな、と感じました。

わざと水になじませたテストの結果

ポストをピンセットでつまんで沈める→ドライマジックと同じように、沈みました(笑)
左右にゆっくりジャバジャバする→一度水分を飛ばしたあとですが、半沈没くらいになりました。
左右に高速にジャバジャバする→わずかに沈み方の強い半沈没くらいの沈み方になりました。

傾いちゃうんですよね。しっかりとフォルスキャストさせるのが大事なようで、執拗に息を吹きかけるとわりとまともな浮き方になってくれました。

完敗、いや乾杯です。常用します。

ここまでくると、着水フォーム等々無視して、とにかく浮かせるということならば、既存のフロータントでは歯が立たないようです。

逆に言えば、長持ちしなくていいのでリアルさ重視ということならやはりフライ向けの製品のほうがいいのでしょう。

使い所としてはパイロットフライへの付着や、一番はフォームフライやヤーンマーカーのような体積の大きなもので威力を発揮するでしょうね。
わりといい加減な感じでも釣れちゃう釣り場で、ものぐさを発揮させたいときも、このグリースが大助かりでしょう。

上の写真は、度重なるテストで撃沈した他のフライを尻目に、元気に浮かんでいるグリースフライ(一番下)の様子です。

まいりましたね。超オススメです。

 

なお今回はパウダー系のフロータントは同条件を考えて使用しませんでした。正直ティムコのドライシェイクは長持ちはしないですし、今後携行するフロータントを、用途に合わせてちゃんと考えたほうがよさそうですね。